2005-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「自分」を捨てること、「自分」を認めてもらうこと

一つの舞台を作っていく時、それに関わっている人たちには色んな感情のベクトルが働きます。舞台上の役者さん達は、大体例外なく、「私を見て!」と思っている。「私を認めて!」「私の声を聞いて!」。自分の意見や声が、人に伝わっていなかったり、認めら…

言葉の癒し効果

例によって、週末のインプットを並べましょうか。・土曜日、大田区民オペラ合唱団の練習に。久しぶりに伊藤明子先生にお会いできて感激。こちらを覚えていて下さっていることに(というか、団員の名前を全部覚えている!)さらに感激。 ・日曜日、ガレリア座…

「神の子どもたちはみな踊る」〜世界観の転換〜

1995年1月におこった神戸の震災という出来事で、自分の世界観は確実に変貌しました。でも、それがどう変貌したのか、ということを表現するのはとても難しいこと。足元で確固としていてゆるぎない大地が突然崩れ落ちる、という恐怖感、なんていうのは、…

勝ちっぷりのいい戦争なんてない

戦後60年、ということで、色んなところで、太平洋戦争に関する企画が生まれているようですね。太平洋戦争の大義、とか、加害者としての日本、被害者としての日本、とか、色んな議論がある。色んな議論のある中で、歴史認識について何かここで述べる気はあ…

「町奉行日記」〜時代と本・映画表現と本〜

読み進んでいる山本周五郎の本、今回は、「町奉行日記」を読了。例によって感動するのだけど、今回は少し違った観点での感想です。女房に、「山本周五郎はいいよぉ」という話をしたら、「でもあんまり文学界での評価の高い人じゃないよねぇ」と言われる。そ…

「CASSHERN」〜素直に賞賛しようよ〜

日本映画は一時期、SF映画が撮れない時代がありました。いわゆる円谷特撮の全盛期、SF映画は一つの娯楽映画のジャンルとしてある程度確立していたと思います。それが、興行成績重視の方針から、子供向けの怪獣映画しか撮れなくなる。大人の鑑賞に足りる…

指揮者の確信

まゆみちゃんから、去年の日記にコメントがありました。情報ありがとう。お昼に一人でカラオケに行く人って、結構いるんですよね。私が通ってる会社のそばのカラオケ屋でも、一人で演歌の練習をしているおじさんを時々見ることがあります。夜の接待のための…

温泉づくし

夏季休暇から帰ってきて、書類とメールの山に埋もれつつ、職場復帰を目指しています。通勤電車に乗るだけで疲れちゃうんだよねー。もう帰りたい。夏休みの前半は関西の実家で過ごし、後半は自宅でのんびりしておりました。この休み期間中に、なぜか温泉に行…

小森輝彦・服部容子 デュオ・リサイタル〜常に挑戦的であること〜

昨夜、ガレリア座にもご縁のある小森輝彦さんのリサイタルに行ってまいりました。小森輝彦・服部容子 デュオ・リサイタル ドイツ・ロマン派音楽の魅力 〜シューマン・リスト・ヴァーグナー〜 東京文化会館小ホール R.シューマン 詩人の恋 作品48 F.リスト …

「新耳袋」〜世に怪談のネタは尽きまじ〜

東映チェンネルで、「新耳袋」のTVシリーズと劇場版を一挙に放送するというので、思わず録画。週末、早朝に起きだして一人で見てしまいました。全部で6時間以上ぶっ続け。女房と子供には見せられないからねぇ、そういう時間にしか見られないのだよ。怪談、…

ガレリア・フィルハーモニー演奏会お手伝い

来る9月4日、ガレリア座のオーケストラが独立して、ガレリア・フィルハーモニーとして演奏会を開催することになりました。その演奏会のステージ・マネージャを仰せつかり、先週、本番会場である第一生命ホールに打ち合わせで行ってきました。第一生命ホー…

「アラジンと魔法のランプ」〜お見事!〜

今週末から夏季休暇に入るので、今週はほとんど心ここにあらず、という感じです。いつもはちゃんとここにあるのか。あんまりないですね。シュレディンガーの猫状態。あると見ればある。ないと見ればない。見ないと分からない。何を言ってるんだ。すみません…

「おごそかな渇き」〜切なさとは、一生懸命に生きること〜

ガレリア座の訳詞家HP上で、知らないうちに、私が昔、ガレリア座で書いた脚本がネタになっていました。いわく、”ガレリア座の「切ない」元祖”とのこと。名誉な称号なんだかよく分かりませんが、確かに、今まで私がガレリア座で書いた物語には、必ずといっ…

「日本海大海戦」〜戦争について語ること〜

週末、録りためていた特撮映画、「日本海大海戦」を見る。円谷特撮の「プール特撮」の技術が遺憾なく発揮された戦争大作。日露戦争を描いた映画としては、「二百三高地」も有名ですよね。「二百三高地」が、日露戦争の一つのヤマであった旅順要塞戦を取り上…

「夢」〜エンターテナーの宿命〜

ネットサーフしていると、時々、極めて個人的な出来事や感傷を、極めて個人的な表現で表出しているブログに出会うことがあります。身も蓋もない言い方をしてしまえば、「何を言ってるのかわからん」ブログ。本人は非常に切実に、必死になって自分の心情を吐…

「国境の南 太陽の西」〜村上春樹版「それから」〜

村上春樹、という作家への思い入れについては、以前、この日記で書いたことがあったと思います。あんまり思い入れが強すぎて、「ノルウェイの森」で違和感を感じてしまい、そのまま少し遠ざかっていました。多分、そういうファンは多かったと思う。「ノルウ…

新宿オペレッタ劇場10〜貧乏性〜

先週は木曜日から社外研修に出かけていて、この日記もしばらくご無沙汰しておりました。ご無沙汰しているうちに世間は8月になっちゃいましたねぇ。時の流れは本当に速い。さて、例によって、週末のインプットを並べましょうか。・水曜日、新宿オペレッタ劇…