舞台雑感

ブルー・アイランド版「ポッペアの戴冠」~不適切だけどうらやましい~

今日は本日観劇した、青島広志先生プロデュース、ブルー・アイランド版「ポッペアの戴冠」の感想を。女房がダミジェラ役を演じた昼公演を拝見しました。例によって衒学的かつ浅薄な文章ダラダラ並べて参りますけど、いい所に着地するかどうかは保証の限りで…

怪獣は襲ってくれない~新谷ゆづみはガメラである~

今日、新宿トップスシアターで観劇した「怪獣は襲ってくれない」。芝居の内容そのものも十二分に心揺さぶられるものだったので、その感想は(ネタバレ防止の意味でも)終演後にまたじっくり書きたいと思いますが、今日は「こっこ」を演じた新谷ゆづみさんの…

ライブがくれる出会い その2 ~ファンの優しさが奇跡の時間を生んだりする~

最近復活してきたライブ空間の中で、ライブっていうのは、パフォーマーとオーディエンスの出会いの場で、一期一会の空気を共有する大事な場だっていうのを改めて実感しているのだけど、先日参戦した@onefiveのリリースイベントで、本当に気持ちのいい出来事…

パフォーマンスを作るのはパフォーマーだけじゃない

日記の更新サボってるんですが、どちらかというとインプットが多すぎて消化しきれず溜まってる感じ。先日、集中的なインプットがあったので、ちょっと一気に吐き出してみます。「劇場版推しが武道館に行ったら死ぬ」の応援上映と、BABYMETAL BEGINS -THE OTH…

ブルーアイランド版『蝶々夫人 宇宙編』〜またまた知ったかぶりの解釈文を並べます〜

今日は、少し前、3月26日(日)に東池袋のあうるすぽっとで開催された、ブルーアイランド版「蝶々夫人 宇宙編」の感想を書きます。女房が出演したご縁で見に行ったのですけど、終演後にFACEBOOKに、例によって思いつきの適当な感想文をちょっと載せたら、出…

時代と音楽、時間と音楽(その2)~「めぐりあう時間たち」~

先週書いた「時代と音楽、時間と音楽」というテーマ、二つめの印象に残ったインプット、2月19日に東劇で鑑賞したMETオペラのライブ・ビューイング「めぐりあう時間たち」の感想を今日は書きます。 「めぐりあう時間たち(原題「Hours」)」は、1998年に発…

音楽朗読劇「星の王子さま」~永遠の聖少女と永遠の少年と~

先日、推しの新谷ゆづみさんが出演された音楽朗読劇「星の王子さま」~きみとぼく~を観劇。その感想を書きます。推しの煌めきに錯乱したヲタの世迷い言から、例によって衒学的な知ったかぶり文、そして朗読劇という空間そのものへの感想など、脈絡もなく綴…

文学と音楽と~ドビュッシーとマスネと~

自分がやっているオペラ、歌、というのは、言語と音楽が融合した芸術なので、この「言語」と「音楽」という2つの異なる表現の間で悩む瞬間が必ず出てきます。特に自分がやっていた「日本語でオペラをやる」という活動では、訳詞、という別の問題が出てきて…

何かと何かが出会う所に新しい何かが生まれるんだよなぁ。

久しぶりの投稿、昨日開催した自分の制作ユニット、Galleria Actors Guild(GAG)の公演を終えての感想。今回の公演では、テーマにした「Long Absence」(長い不在)という言葉が、色んな出会いから生まれて、そしてまた、色んな出会いを生み出してくれた気…

12月は特別な月、そして次に踏み出す月

お久しぶりの投稿。今日は最近の我が家の日常も含めて、来年の色んな計画についてもちょっと書いてみようかな、と思います。なんといっても12月ですから。12月はどんなお家でも特別な月ですもんね。お正月になったって何が始まるわけでもない、なんて斜に構…

シャンソン・フランセーズ11~「田中知子劇団」100回公演目指して欲しいなぁ~

三谷幸喜さんが主宰されている東京サンシャインボーイズの舞台では、西村雅彦さんや梶原善さんのような常連役者さんがいて、三谷脚本のテレビドラマなどでも、その個性を活かした役柄を与えられて活躍されてますよね。小劇場演劇の世界では、そういう作家と…

最近のインプット振り返り~知ってる方が見える世界は面白いと思うんだよなぁ~

自分の舞台活動は停滞中ですが、色んな所で文化活動が再開している流れの中で、最近結構濃いインプットがあったので、メモしておきます。色んな意味で知識ってやっぱり人の視界を広げるなぁっていうのが共通の感想だったりします。 1. 9月19日 江東オペラ ガ…

自分が知らないことだらけだっていう謙虚さって全ての基礎じゃないかと

舞台パフォーマンスにしてもそうだし、仕事にしてもそうですけど、時々、オレは何でも知ってる、ここにいる誰よりもオレは全部が見えている、だからオレの言うことを聞け、みたいな上から目線でその場を仕切ろうとする人っていますよね。もちろんそれだけの…

つないでいくためには続けていかないと

所属している合唱団麗鳴の活動は、7月に一度だけ会場練習が出来て以降、再びオンライン練習に戻さざるを得なくなってしまいました。自分は合唱団の「練習責任者」という立場なので、オンライン練習の内容を指揮者の先生と相談しながら作っていかないといけな…

さくら学院 Summer LIVE 2020~舞台芸術は絶対負けない~

今日は、昨日、KT Zepp Yokohamaで参戦した、「さくら学院SummerLive2020~放課後アンソロジー君と見た夏色桜花~」の感想書こうかな、と思ったんですけど、なんか胸つかまれて心も身体もテントウムシのジェットコースターに乗せられて超音速でぶんぶん振り…

ネット配信花盛りですねぇ

STAY HOME強いられたゴールデンウィーク、我が家も御多分に漏れず、自宅でほとんど過ごしておりました。毎年この時期はラ・フォル・ジュルネとくらやみ祭で過ごしてたんですけどね。昨年から続くこの失われた時間が、将来の自分たち、とりわけ若い人たちにど…

Singspielerのさろん・こんさーと、無事終演いたしました。

4月16日に開催した自分の小さなコンサートの準備や宣伝に注力していたおかげで、このブログの更新が約一か月間空いてしまいました。おかげさまでコンサートはなんとか無事に終演したのですが、この一か月、それ以外にも大きなインプットが2つあって、コ…

削ぎ落すこと

実は先日、ウチの会社がNHKのニュースで取り上げられる機会があったんです。朝の報道番組の中の10分弱のミニ特集だったんですが、この10分間のために、記者の方は秋口くらいから取材にいらっしゃって、企画の説明に始まって色んな情報収集を重ねてきまし…

ライブってチーム力なんだなぁ

大坂なおみさんが全豪オープンで優勝した時に、「私のチームに感謝します」とコメントしてましたね。彼女も含めたトップアスリートの高いパフォーマンスが、様々な裏方さんの努力に支えられている、というのは最近結構フォーカスされることが多い気がする。…

ネット配信さまざま

コロナ君はまだまだ暴れてはいますけど、感染症対策をしっかり取った舞台活動もかなり再開されてきましたね。もう、「ここまでやったんだから感染者が出てしまったら不運としかいえないよねぇ」という感じなんだけどさ。 とはいえ、やはり現時点での有料パフ…

「シャンソン・フランセーズ10~ようこそ劇場へ」~歌い手の矜持、歌の回帰、物語の森~

昨日、渋谷区総合文化センター大和田の伝承ホールで開催された、「シャンソン・フランセーズ10~ようこそ劇場へ」に伺いました。今では本当に貴重になってしまった「劇場」=「ライブ」という場に戻ってきた作り手達が、この時間に込めた想いや矜持を、生…

「遥かな友に」動画アップのこと

先日開設して、過去のサロン・コンサートの舞台動画などをアップしていたYouTubeチャンネル。現在は、先ほどこの日記にも書いた、ソロ・リサイタルの第二回目をアップするべく、動画編集にいそしんでいる所ですが、その前に、ちょっと新しい挑戦をしてみよう…

8月28日のソロ・リサイタルの感想をば。

一か月以上、このブログの更新さぼってました。すみません。インプットについていえば、推しのさくら学院について、あまりに衝撃的な大きな発表があって、全然頭の整理ができておらず、アウトプットについても、配信チャンネルのコンテンツ作りに結構手間が…

「密」はケガレを祓うもの

前回のこの日記で、ライブがもたらしてくれる「密」の快感が人間存在そのものに必要不可欠なものなんじゃないのか、「新しい生活様式」という議論の中で、「密」を避ける生活が、人間にとってものすごく大事なものを奪ってしまうのじゃないのか、という話を…

「密」は人間にとって必要な「蜜」なのでは

どこまで行くのか底が見えない感じだったコロナ禍ですが、少しずつ光明が見え始めた感じがあって、そろそろ日本各地でも「出口戦略」が語られるようになってきましたね。その中で、「新しい生活様式」なんて話があって、この先2年間くらいは、「3密」を避…

一期一会の「ライブ」でないとダメなんだよ

この日記、3月初めに更新してから全く更新する気が起こらず今日まで2か月放置してしまいました。放置した理由というのはご多聞に漏れず昨今のコロナ自粛で、この日記自体がライブや舞台の感想を中心に綴っていた日記だったから、書くことがなくなっちゃっ…

ショウビジネスの歴史とカールマン作品

先日ガレリア座で上演したカールマンのオペレッタ「サーカスの女王」、すごくよく似た彼の代表作「チャルダッシュの女王」と同様、テーマになっているのが、いわゆる「芸人」と貴族の身分違いの恋。そこでふっと思ったんですが、「身分違いの恋」というのを…

プロ級だよね、と言われるのもちょっと違う

昨日書いた「プロ」に関する文章について、FACEBOOK経由でコメントその他もらったりして、まぁそんなにこだわらなくてもいいし、あんまり言うとちょっと自慢たらしく聞こえるんじゃないの、というご意見もいただきました。まぁ実際その通りで、うちの女房も…

さくら学院☆2019 ~Happy Xmas~ライブビューイング ~歌舞伎見てる気分になる~

年末の参戦記録、二つ目は、26日に見に行った、さくら学院のクリスマスライブのライブビューイングの感想です。印象に残ったポイントが多すぎてまだ何だか整理がつかないんですけど、とりあえず思ったことをだらだら書いてみます。まとまりのない文章にな…

ああ夢の街浅草!~舞台表現者として愚直であること~

今日は先日、10月23日に、浅草東洋館で初日を迎えた、東京室内歌劇場ロングラン公演、「浅草オペラ102年記念、歌と活弁士で誘う ああ夢の街 浅草!」の感想を書きます。でも、最初にお断りしておきますが、感想というより、ほぼ100パーセント身内…