GWは家族活動中心に

好天に恵まれた今年のゴールデンウィーク、皆様いかがお過ごしだったでしょう。我が家は特に遠出せず、家族のイベントに明け暮れておりました。久しぶりに普通の日記風に、そんな活動の様子など。
 
5月2日(土)、合唱団麗鳴の練習で府中のグリーンプラザへ。三善晃「地球へのバラード」から、「私が歌う理由」、三沢治美編曲の懐メロメドレー「LOVE」、信長貴富「夕焼け」などを練習。「私が歌う理由」とか、震災の直後に歌ったら沁みただろうなぁ。難しい曲だけど、さらっと歌えるようになりたい。信長先生の「夕焼け」も、戦後七十年、ということを考えると、想いのこもる深い曲です。

三沢先生の「LOVE」は、1970年代から80年代の懐メロのアレンジ曲なんだけど、あの頃の歌謡曲ってやっぱり力がありますね。三沢アレンジは原曲へのリスペクトがしっかりしていて、あまり編曲者の作家性を表に出さず、それでも合唱曲として聞き映えのするアレンジ。ところどころに、三沢節、とも言えるちょっとした隠し味もあって好きです。


新しい曲との出会いは、やっぱり楽しい。
 
5月3日(日)、午後はガレリア座ソリスト練習、夜はガレリア座のオーケストラ練習。女房も私もソリストとして参加しており、娘もチェロで参加。今回も家族ぐるみのイベントになります。演目はマイアベーアの「悪魔のロベール」。と書いて分かる人は大変少ない、主宰のY氏が発掘してきた、日本初演の長大なグランドオペラです。分量といい難易度といい大変なオペラで、家族そろって楽譜とくんずほぐれつ取っ組み合っている感じですが、精一杯頑張りたいと思います。合唱も大活躍、エロかっこいいバレエ曲もあり、オケもバンバンぶっ放していて、ナンボ人手があっても足らない感じ。とにかく参加者大募集中!!です。興味のある方は「ガレリア座」で検索!


共に巨大な山に登る仲間来たれ。
 
5月4日(月)、毎年ゴールデンウィークの我が家の恒例イベント、娘のピアノ発表会。娘の習っている秋山美穂子先生の門下生など、数十人の生徒さんが一堂に集って、一日がかりの大イベントです。いつもと同じ武蔵野スイングホールにて。娘はシューベルトソナタ、16番の第一楽章を弾きました。ただでさえ難曲、その上、練習期間中に、学内の合唱コンクールの伴奏、という別のイベントも入り、暗譜も間に合わず。それでもなんとか曲の「輪郭」を描き出すところまでは作り上げて、娘としてはそれなりに達成感があった模様。


武蔵野スイングホールって、けっこう好きなスペースです。

娘と同年代の生徒さんも多く、皆さんそれぞれに大曲に挑戦されていました。同じスタンウェイのピアノなのに、弾き手によって全く音色や印象が変わる、というのも、ピアノという楽器の不思議ですよね。曲としての全体像は少しぼんやりしているけど、体格に恵まれていて一つ一つの音が非常に力強く、その迫力で聞かせてしまう演奏。ミスタッチも多くて途中でつっかえたりするけれど、はっとするような美しいフレーズが何度も浮かび上がってくるような演奏。音の粒がきれいに立って輪郭がクリアで、なおかつ曲として完成度の高い見事な演奏もあり、非常に聞きごたえがありました。ベートーベンやシューベルトとかを聞いていると、なんだか教会建築を見ているような気分になってきたりしますね。色んな柱がそれぞれに互いを支え合い、どこまでもどこまでも高みへと立ち上がっていく巨大な構造物を見ているような。やっぱりこれが本物だよなぁ、という気分になる。

演奏会の最後には、余興演奏、ということで、娘のチェロ、秋山先生のピアノ伴奏で、女房と私で「メリーウィドウワルツ」を歌いました。家族のレパートリー、ということで、さらに磨きをかけて営業に出そうと思います。秋山先生、毎年素敵な発表会と、歌の機会をありがとうございます。

演奏会の達成感をそのままに、夕方、府中の大國魂神社の「くらやみ祭」に繰り出す。これも我が家の年中行事。翌日の神輿渡御を前にした子供山車の行列が出る日で、旧甲州街道を埋め尽くす何十という山車に見とれる。


壮観、の一言です。

この山車で踊っているのもお囃子方もみんな若者や子供、というのが、府中という町の活力を感じさせるところ。若い世代にきちんと伝統芸能が継承されているんですよね。東京郊外のベッドタウンとして、過疎に悩む地方都市がうらやむような環境が出来上がっている。神社の境内を埋め尽くす屋台村でさんざ飲み食い。
 
5月5日・6日

二日がかりで、娘の部屋の模様替え。まずはぬいぐるみの山を整理する棚を作りました。


娘の成長を見守ってくれた大事なお友達。

さらに、小さいころからの作文ノートやら、ニュージャージ日本人学校の頃の教材やら、色んな思い出の品々を整理。大量の「テニスの王子様」グッズを処分したり、「となりの怪物君」グッズは残したり(何かしら基準があるらしい)。幼稚園や小学校の頃の懐かしい品々に思わず見入ってしまったり、昔の作文が発掘されて大笑いしたりしながら、なんとか部屋の模様替えの目途を立てることができました。


娘が小学校2年生の時、ガレリア座でやった「美しきエレーヌ」のことが書かれている作文。

娘の十五年の歴史はそのまま、家族が3人になってからの十五年の歴史で、小学校受験アメリカ赴任、震災や中学受験など、色んなことがありました。年中行事というのは微分じゃなくて積分で、新しく重ねた一年を振り返るだけじゃなくて、そこまで積み上げてきた家族の歴史を全部振り返る機会なんだなぁ。


アメリカまで行って帰ってきた娘の親友たち。これからもよろしくね。