東京オリンピックって、悪い目標じゃないと思うよ。

皇族の方の話が出たので、ついでに。ブエノスアイレスIOC総会での、高円宮久子様のスピーチの見事さには感嘆の声が上がってますね。宮内庁の方々はかなり逡巡されたみたいだけど、結果的にはよかったのじゃないだろうか。久子様が、以前からずっと関わりの深かったスポーツの世界での最大のイベントの一つで、関係者の注目が集まるところで、震災に対する感謝の言葉を述べる、というのは、「日本の祈り」としての皇族の在り方と、決して矛盾するものではないのじゃないかな、と思う。

7年後の東京五輪、というのは、確かに大変なことだと思います。その前に解決しなければならないことが山ほどある。汚染水の問題、ヒートアイランドの問題、過密都市東京の抱える様々な問題。その意味で、山本晋也監督が、「日本が五輪を7年後にやる、と世界に公約した、ということは、おおきな政治的決定だと思います。IOCというのはすごい政治団体ですよね。」とおっしゃっていたのがすごく分かりやすかった。

でもねぇ、色んな公約があるけど、軍事行動やる、とか、どこかの島を自分の領土にする、とか、隣の国に謝らせる、とか、そういうキナ臭い公約に比べて、7年後にスポーツのお祭りを東京でやります、っていうのは、悪い公約じゃないと思うんだけどね。色んな問題を棚上げにしてそんなこと決めやがって、という人はいるけどさ。でもそんなこと言ったら、マドリードだってイスタンブールだってそれぞれの問題を抱えていたし、前回のロンドンだって今度のソチだって、問題をたくさん抱えている中での開催だったと思う。問題を抱えていない都市なんかなくて、逆に何かを目標にして、その問題の中の一つでもなんとか解決しよう、と努力するのなら、変なキナ臭い目標なんかより、五輪、という目標は悪くないと思うんだ。大変だけどね。でも、そういう目標を掲げないと、逆に色んな問題って解決に向かわないのじゃないかな、とも思うし。

しかしそれにしても滝川クリステルはすごかったっすね。あれも自己プロデュース半端ない。外見ばっかり取り繕って中身はどうなのさ、なんて言う人がいるかもしれないけど、外見をしっかり破綻なく作り上げて、それを保ち続けることって、ものすごく努力がいることなんだと思うよ。そういう努力の積み重ねの先に、久子様のオーラがある気がする。