ト○レの話

今日はかなりお下劣な内容なので、各方面からお叱りを受けると思いますが、どうしても書きたくなったので書いちゃいます。そういう向きがお嫌いな方はスルーしてくださいませ。

米国生活で結構面食らったのは、公衆トイレの数の少なさ。日本にあるような屋外にある公衆トイレ、というのにはほとんどお目にかかったことがなくて、Subwayの駅の中でも公衆トイレを見つけることは至難です。マンハッタンのオフィスビルなんかも、入り口にセキュリティが目を光らせていて、自由に入れたりしないから、街中で催してしまった時には本当に困る。半公共のようなスーパーや書店、デパート、バスターミナルなどの公衆トイレに駆け込むしかない。

マンハッタンの公衆トイレってのは汚いだろう、と思う人もいると思うし、まぁ確かに汚いですが、そういう半公共のトイレはそこそこ我慢できる範囲内です。意外と困るのはドアの鍵で、ロックがゆるくてすぐに開いちゃうような扉が結構ある。ご存じの通り、個室の仕切りの下の部分にかなり広い隙間があって、入っている人の足がにょっきり見えている、というのも違和感がある。

公衆トイレで一番驚いたのは、北京の旧市街でみかけた、昔ながらの中国式公衆トイレ。ご存じの方もいらっしゃると思いますが、思いっきりオープンです。北京オリンピックで旧市街がことごとくつぶされてしまったから、あの公衆トイレも北京じゃ見られないんだろうなぁ。地方都市に行けばまだあるんだろうけど。

日本に戻ると、街中でトイレを見つけることが容易なことに本当に安心します。私が子供の頃は公衆トイレってのは地獄のように汚かったですけど、最近結構掃除が行き届いていて綺麗だし、扉もしっかり閉まるし、当然中国式オープンじゃない。神戸の震災以来、非常時に、「プライバシーを守りながら排泄をする権利をどう守るか」というのも大きな課題になっている、という話を聞きますが、トイレ、特に個室の中の時間、というのは、まさに究極のプライベート空間なんだなぁ、と思う。

日本のこのプライベート空間は、世界に誇るウォシュレットに代表されるように、世界的にも実に快適な空間になっているとは思うのだけど、その分、個室ならではの逸話を色々聞きます。出社してから朝9時の始業まで、会社のトイレの個室にこもって携帯ネットで株取引をする人の話とか、ブラック会社で鬱になってトイレに閉じこもる人が続出して、いつになってもそのフロアの個室が空かないので、みんな別のフロアに行って用を足している、とか。14時頃にトイレの個室からいびきが聞こえてくる、なんて経験は私もあるな。

さて、今日、なんでこんなことを書いているか、というと、以前から人に言えない悩みがあったのを、思い切って家族に打ち明けてしまったせいです。先日、私、突然意を決して、女房と娘にこう聞いたのです。「洋式トイレでおっきい方の用を足した後、お尻を拭くのに、立ち上がりますか、それとも、座ったまま拭きますか?私は立って拭くんですが。」

なんでこんなことを聞いてしまったか、というと、最近町でよく見る、センサー付き便座で、いつも困っているから。用を足した後、人が立ち上がったことを感知して水が流れる、あれですよ。あれだと、私のように、立ち上がってお尻を拭くと、水が流れちゃう。そうすると、お尻を拭いたこの紙をどうしてくれるんだ、ということになって、紙を落としてもう一回座ったりするんだけど、こういうセンサーに限って妙に頭がよくて、座り直して立ち上がっても水が流れなかったりする。仕方がないから手動で水を流す。水を二回流さなければならないのがもったいなくて仕方ないけど、かといって紙がぷかぷか浮いている状況は後に使う人が迷惑だろう、と小市民の私は思ってしまうわけで。そのたびに、「じゃあみんなは座ったままお尻を拭くのかよおお」と叫びたくなるわけで。だって、座ったまま手をお尻に持っていったら、汚れた水に紙の端がついちゃったりするかもしれないじゃないか。そもそも便座とお尻の間の隙間は手が入れられるほど広くないだろう。オレのケツがでかずぎるだけか?お相撲さんは自分では手が届かないから、人に拭いてもらうんだぞ。オレはお相撲さんじゃないぞ。

という話を思い切って家族に打ち明けたら、女房があきれたように、「中腰になって拭けばいいじゃん」という。「キミは中腰になって体を支える脚力がないからそんなことになるんだ」と。確かに、膝が固くなってしまっていて、もう和式のトイレがきついもんなぁ。

お下劣ついでに言うと、ウォシュレットのおかげで、自分の手で自分の排泄物を処理するプロセスがどんどん少なくなってくると、自分の便の色を見て体調を知る、という、意外と大事なプロセスが維持困難になってくるよね。私は昔から胃病持ちだったので、「タール便」という黒い便が出ると、胃の出血があった、と医者に駆け込む、なんて経験が何度かありました。イカスミ食べた翌日に真っ黒い便が出て、あわてて医者に行って笑われた、なんてこともありましたが。

便利すぎる世の中だから、かえって困ることもあるんだよねー、なんてきれいにまとめましたけど、今日は一貫して品のない話に終始してしまいました。大変失礼しました。だって書きたかったんだもーん。