若干迷信めいた話を

女房と話していたのだけど、前回の阪神淡路大震災の時は、社会党政権でしたし、今回の震災も民主党政権下で起きた震災。以前読んだ、「死都日本」という火山小説でも、大きな噴火や大きな自然災害の前には、政権交代や大きな政治変動がつき物で、人間という生物が持っている予知能力の発露なんじゃないか、という説もあるそうな。ただ、その結果として誕生した民主党政権が全否定した米軍や自衛隊が、この震災で最も活躍している、という事実を見ると、予知能力が必ずしもいい結果を生むとは限らないみたいだけど。菅さんは当然として、仙谷さんも蓮舫さんも、今までの暴力装置発言だ防衛予算削減だ、さんざ自衛隊をいたぶってきた過去の行為に対して、きちんと謝罪して辞職するべきなんじゃないんですかねぇ。米軍の「Operation Tomodachi」に感謝する前に、普天間基地問題の滑った転んだについて民主党として正式に謝罪するべきなのと違うか?あげくに節電計画等担当大臣だぁ?今更国民に偉そうに節約を説く資格があると本気で思ってるんかいな。

・・・と、悪態つくのはやめて、さらに迷信めいたことを書き連ねると、私個人的には、大相撲春場所が開催されなかったことが今回の地震に関係してるんじゃないか、とひそかに思っています。お相撲さんの、四股、というのは、単なるトレーニングという意味を超えて、大地の邪気を払い、悪霊を鎮め、豊穣を祈るための神事です。それが開催されなかったことで、鎮められていた邪気が放出された結果が大震災につながったのじゃないか。特に春場所というのは、春に向かう時期、大地から、命の芽吹きと共に、様々な気が吹き出してくる季節。そこには、生命を生み出す気もあれば、邪悪なパワーもある。その邪悪な精霊を鎮める国民的神事が、大相撲だったはずで、それが開催されなかったことが、今回の震災と関係してるんじゃないかなぁ、と。

むちゃくちゃ非科学的なことを言っているし、全然本気じゃないんですよ。でもね、かなり本気で、大相撲協会に東北巡業の早期開催を検討してほしい気はしてるんだな。大相撲を含めて、かつての日本が持っていた敬愛するべき文化や精神風土を、この機会にもう一度見直すべきなんじゃないかな、という気がしているんです。実際、今の日本の危機を本当の破局から救っているのは、都市化によって失われていたはずの連帯感と、第二次大戦で完全に破壊されたはずの高い倫理感です。民族主義に走る気はなくて、例えば大相撲とか、外国人力士にもっと活躍してもらったって全然構わない。日本が生み出した優れたソフト、世界に誇れるものはなんだったのか、ということをもう一度振り返ってもいいんじゃないのかな、と思っているだけ。古きよきものをないがしろにして、「だから日本はダメなんだ」と言い続けた結果が、この震災での政治の無能さにつながっているとするなら、草の根レベルでやることは、「やっぱり日本はいい国だよね」と思える部分をしっかり育てなおすことなんじゃないのかな。物知らずで人間不信のおばさんが節電だ買いだめ禁止だとか喚いているのは適当に聞き流しておいて、もっと大切なことをしっかり見直した方がいいと思う。隣近所の人たちで声を掛け合うとか、米味噌醤油を分け合うとか、困っている人に手を差し伸べるとか、近所の神社にお参りに行くとか、教会でキリスト様にお祈りするとか。そういう心の問題に、しっかり向き合うことが大事な気がする。自宅が全壊した大船渡の人が、救援に来た米軍兵士に、「何もないけどありがとう」とお煎餅を差し出したっていう話を聞いて、大事なのはこういう人の思いやりと心だと本当に思いました。心があれば、町は必ず復興する。人を信じる心のない人間に、人を指導する資格はないよ。