日本人に頑張ってもらわんと

こっちに来て思うのは、とにかく日本人が元気がないなぁ、ということ。先日行ったタイムズスクエアでも、中国人や韓国人の観光客はよく見るのだけど、日本人はほとんど見当たらない。バブルの頃、世界中のどこにでもいた日本人観光客は、いったいどこに消えてしまったんだろうねぇ。

米国人はLazyだ、なんていう先入観が日本人にはあるみたいだけど、決してそうは思いません。私の隣の営業担当のおじさんは、毎日8時9時まで残業してるし、17時に帰ったと思ったスタッフが、夜中の1時にレポートを仕上げてメールしてきたりする。確かに、「Job Discription」と言われる業務内容規定から外れた仕事は、「僕の仕事じゃない」ときっぱり断ってくるけど、自分の仕事と決められた範囲については、プライドと責任感をもってきちんと仕上げてきます。

特に驚くのは、新入社員のたくましいこと。入社して1年とたたない社員が、豊富な業務知識を持って社内会議をバリバリ仕切っていたりする。特に新入社員訓練プログラムなんかないんですけど、自分で学び、自分一人でしっかり立ち上がってくる。確かに、即戦力になる人を採用しているとはいえ、会社によってやり方も違うだろうに、だれの助けも借りずに一人でバリバリ仕事をこなすようになっていきます。

充実した新入社員訓練プログラムと、先輩社員の懇切丁寧なOJTで、すぐ辞めたり鬱になったりしないよう、腫れものに触れるように扱われる日本の新入社員だったら、たぶん3日で辞めてるだろうなぁ。日本の新入社員教育のあり方は、終身雇用を前提とした日本的教育システムと連動しているわけだけど、これだけ中途退社が増えている実態からすでに崩壊しているじゃないか、と思いますけどね。実態が崩壊しているのに、システムを変えようとしないから、ただ甘やかされてストレス耐性の低い温室育ちのもやしっ子が大量生産されてないかぁ?

こちらに来て本当に思うのは、日本人に頑張ってほしい、ということなんです。日本に頑張ってもらわないと、こっちに来ている我々が困るんだよね。日本が元気で、どんどん米国に人を送り込んで、そういう人たちがバリバリ仕事してくれないと、こちらの日本人生活圏が維持できなくなってくるんです。近所の日本人向けスーパーのMITSUWAは、実はすでに韓国資本になっている。まだ日本製品の人気がアジア系の人たちを惹きつけているので、結構繁盛していますけど、韓国系のHマートなどが品質・価格で結構頑張っていて、チェーン展開もどんどんしていて、MITSUWAなんか圧倒されてます。つい先日、10年以上やっていた近所の日本レストランも閉店してしまいました。頼むから頑張ってくれよ日本人。