弁当を作る

以前この日記にも書いた通り、会社の近辺には何もありません。車でちょっと行くとAsian Food Marketという中国系のスーパーがあり、日本の食材なんかも売ってたりするんですが、ちょっと怪しい感じのお店。ちょっと前に、ここで「新潟産」とラベルに書いてあるおせんべを買ったのだけど、食べてみるとちょっと湿気ている上に、どうも醤油の味が中国の醤油の味っぽい。気のせいかもしれないけどね。なんだか怪しい。

仕事が忙しく、外にでる暇もない上に、外から出前の業者が来てくれるほどの規模でもない。(ある程度まとまった注文がないと、業者さんも出前に来てくれない)必然的に、お昼は家から持ってこないといけない。しばらくは、家でおにぎりを握ったり、サンドイッチを作ったり、となんとかしのいでいましたが、先日、日本からお弁当箱を送ってもらい、ここ数日、本格的に自分で弁当を作り始めました。

自炊経験はあったけど、さすがに自分で弁当を作る、というのは初体験。ふりかけが多すぎてしょっぱすぎたり、いろいろ失敗も重ねておりますが、今朝は、キッチンで弁当を作っているところで、日本の娘と女房とスカイプでつなぎ、実況中継しながら色々指導してもらったりして、スパゲッティのお弁当を仕上げて持ってきました。保温ポットに入れて持っていったミートソースが、冷えたパスタで冷めてしまい、ちょっともったいない感じもしましたけど、結構おいしくいただきました。先日、同じパターンで、レトルト袋を保温ポットに入れて持ってきたすき焼き丼は、かなり成功だったけどなぁ。

以前、友人のS弁護士に薦められ、以来読んでいる、高田都さんの「澪つくし料理帖」シリーズ、第二作「花散らしの雨」、第三作「想い雲」と、米国に持ってきて読み進んでいます。NYの地下鉄の中で、江戸情緒と上方の味覚を見事に調和させた美味しいお料理と、切ない人情話を読んでいると、胃の腑と心に結構効きます。澪が作る料理にははるか遠く及ばないけれど、自分で作って自分で食べるお弁当ってのも、わびしいようで結構楽しいです。