大田文化の森合唱団演奏会お手伝い

土曜日、毎年クリスマスの恒例になった、大田文化の森合唱団演奏会をステージマネージャとしてお手伝い。やっぱり、継続って力だな、という思いを新たにする。

今回も、メインステージはロッシーニの小荘厳ミサ。昨年よりも演奏する楽章の数を増やして、段々スケールアップしていこう、というアプローチ。団員さんも、助演者も昨年よりも増え、演奏のクオリティもぐっと上がった感じがしました。

個人的には、指導されている生駒文昭先生の、こういう堅実で現実的な方法論が、非常にしっくりくるんです。2年・3年という時間をかけてじっくり一つの楽曲に取り組んでいく。その一方で、1年ごとに開く演奏会の本番では、助演者の力を借りつつ、一つの完成形を団員に示してあげる。そうすることで、団員さんの中に、「この曲はこういう風に歌うんだ」という成功体験が積み上がっていく。それが、日々の練習のクオリティを上げ、合唱団全体の底上げにつながっていく。

もちろん、助演者の力を借りる、という点には賛否両論あると思います。助演者の声に正規団員の声がかき消されてしまうじゃないか・・・と、「私たちの演奏会と言えるんだろうか」なんていう声を上げる人もいるかもしれない。でも、合唱っていうのはそういうものじゃないんだよね。パートの芯になる声が1人加わるだけで、今まで自信が持てないで歌っていた人たちの声量が一気に増える。人数は「プラス1」なのに、効果としては「カケル2」になったりする。

実際、客席でリハーサルを聞いていると、芯になる若い助演者の声に円熟した色合いをつけているのは、正規団員の方々の声だったりするんです。それが合唱団の個性としてきちんと聞こえてくる。一つの曲を2年間かけて仕上げてきた正規団員さんたちの曲に対する思いが、しっかり客席に届いてくる。

第一ステージで演奏された大田区歌、大田讃歌についても、もともとこの合唱団が、大田讃歌を歌う合唱団として結成された、という経緯もあって、やっぱり円熟した演奏、という感じがしました。大田讃歌っていうのはプロの声楽家もてこずるくらいに難しい曲だと思うのだけど、よく歌いこなしているなぁ、と感心。

ステマネとしては、必ずしも100点満点の出来ではなくて、舞台スタッフさんや合唱団の役員さんに助けてもらう局面が結構ありました。もう少し、トラブルに対して臨機応変に対応できるようにしないとダメだな。まだまだ修行が足りない。

さらに言えば、金曜日の仕込み、土曜日の本番を経て、日曜日の朝から太ももがパンパンに筋肉痛。修行が足りない上に、体力も落ちてますがな。しっかりしないとねぇ・・・

団長のKさんはじめ、合唱団のスタッフの皆さん、生駒先生をはじめ、助演者・ソリストの皆さん、そして合唱団員の皆さん、本当にお疲れ様でした。いい演奏会になってよかったです。来年(?)のロッシーニ全曲演奏、そしてさらに先に向けて、これからも頑張ってくださいね。