盛り上がってきたぜ

週末、ガレリア座の練習。ソリストのセリフ部分の強化練習と、1幕・2幕の重点練習です。かなり盛り上がって参りました。

土曜日のセリフ練では、演出家が不在だったので、演出補佐のAちゃんを中心に、ソリスト連中だけで、アンサンブルの部分の演技を確認していきました。こういう時に大事なのは、セリフとセリフの間の部分をどうやって埋めていくか、という作業。セリフを喋っている時だけ芝居すればいいわけじゃなくって、セリフを喋っていないところでどんな芝居をするか、がポイント。その芝居をきちんと作っていないと、セリフの部分の芝居が唐突になってしまったり、筋が通らなくなってしまったりする。

かといって、その行間の芝居をあんまりごちゃごちゃやってしまうと、セリフの間が悪くなる。シンプルで効果的な行間の芝居を作ると、逆にセリフのテンポ感がよくなる。演技者が納得できて、なおかつ見ていて心地よい解決方法を、「こうやってみようか」「ああいう芝居でどうだろうか」なんて言い合いながら作っていきます。産みの苦しみ、というか、中々しっくりくる芝居が見つからなくて、みんなで頭を抱えたりするのだけど、いい感じにハマってくれると実に心地よい。試行錯誤しながら、「これで行こう」という芝居を作っていきます。

日曜日、その成果を演出家の前で見せる。ソリストたちだけで作っていたのが、合唱も入ってくると、かなりテンポ感が変わってくる。演出家からさらに細部のダメだしがあって、より完成形に近づいてくる。

2幕の抜き稽古をやりましょう、ということで、2幕冒頭から流し始めると、女房のソロ曲が終わったあたりで、ちょっとスイッチが入った感じがする。これはひょっとして最後まで止まらず行くかな、と思うと、実際、どんどん練習会場の空気が熱くなってくる。誰も止めようとしない。ずんずん前へ進んでいく。全員が、「行けぇ!!」という感じになって、とうとう2幕フィナーレまで通してしまいました。この空気の熱さ、エンジンのかかり具合がとってもいい。

休憩に入って、ちょうど誕生日だった演出家のY氏に、みんなでバースデーケーキとハッピーバースデーの合唱でお祝い。サプライズにしてあげよう、と、練習会場の外に出ているY氏をみんなで待ち構える。みんな盛り上がっていて、2幕の合唱曲をガンガン歌ったり、すごく元気。廊下で、舞踏監督のAさんが、Y氏を待ちうけながら、「みんな元気だねぇ、2幕通したばっかりなのに」と呟く。

「いい通しだったからですよ」という話をする。いくか、ひょっとして最後までいっちゃうのか、というワクワク感。ここまで来たら最後まで行くぞ、という緊張感。その緊張感が、パフォーマンスの質も上げていく。練習会場が適度に狭かったこともあって、みんなでそういう高揚感を共有できたから、かえって疲れない。これが、緊張感を殺ぐようなぬるいパフォーマンスでぶった切られてしまっていたら、どっと疲れてしまうんだけどね。

もちろん、まだまだ勢いだけで行っている部分もあるし、刈り込んだり再確認したり、整理が必要な部分は一杯ある。時間が足りないのでかなり厳しい部分はあるのだけど、これから残りの時間、この勢いと熱さを維持しながら、ラストスパートをかけていきたいと思います。ご来場を予定している皆さん、期待していてくださいね!