GWの活動(後半)

今度は、GW後半の活動です。
 
ガレリア座の練習>
GW中も相変わらずガレリア座の練習は続いているのだけど、新しい演出がつく、というより、以前の演出部分の復習、というのが中心でした。一つ一つのシーンのクオリティを上げるには、こういう時間があった方がいい。

私の課題になっているカルカスのソロ部分、以前から何度やってもうまく歌えない部分があり、女房のアドバイスもあって、今までとは全く違うテイストで一度やってみる。少し歌い口が軽くなったのだけど、まだまだ工夫が必要。休憩時間になると、何も言わないのに、私の周りに、女房やらパリス役のT君やら、小アイアス役のS君とかがやってきて、私の歌い口の変化について色々感想を言ってくれる。その中で、もう一度同じパッセージを違う歌い方で歌ってみたり、「ああでもない、こうでもない」と議論を繰り返す。こういう時間があるのがいい。

誰もが自分の課題に一生懸命挑戦していて、その挑戦に対してみんなが色々と遠慮なくモノが言える雰囲気。今回の「エレーヌ」の練習はほんとに楽しいんですけど、こういう切磋琢磨というか、みんながお互いに「もっといいものを作ろう」として、色んなことを遠慮なく言い合っている雰囲気が好きです。女房が、「ピアニッシモの雰囲気を作るには、もっと子音を立てるといいよ」と合唱のみんなにアドバイスして、それで合唱の音が全然変わる。それがまた、合唱全体の演技の雰囲気をぐっと盛り上げたりする。

こういう効果的なコメントを練習中にうまく投げかける、というのは結構難しくて、見当はずれのコメントを言ったり、正しいことを言っていても言い方がクドクて、中々みんなの雰囲気を変えるようなアドバイスにならずに、逆に盛り上がった練習の雰囲気を壊してしまったりもする。私も何かしら言いたくなる人だけど、そのあたりは分をわきまえてうまくやらないと。5月5日には、音楽監督のN君の次男坊の誕生のニュースもありました。N君の奥さんのNさんは助産婦さんなんだけど、端午の節句に合わせてくるとは、さすがプロの技とみんなで感心。このままいい感じに盛り上がっていけるといいね。
 
<初めての「はとバス」ツアー>
3日、家族3人で、はとバスに乗りました。以前から女房と、「一度乗ってみたいよね」という話をしていて、今回のGWの空き時間に予約。根津神社のつつじ祭を見て、根岸の豆腐料理の「笹の雪」でお食事。浅草寺に展開して仲見世通りでお買い物、隅田川水上バスで下って、浜離宮庭園を散策し、東京駅に戻ってくる、というコース。

観光バスツアーなんてのは修学旅行以来だったのだけど、楽しいもんですねぇ。バスガイドさんの名調子もさることながら、全体のコースの構成がとても練られていて、飽きが来ないようになっているのに驚く。お仕着せ感を嫌う向きはあるかもしれないけど、東京に住んでて自分で色んなところに遊びに行こうとすると、時間感覚がうまくつかめなかったり、いいお店が混んでいたり、結構苦労しますよね。そういう苦労を軽減してくれて、ゆったりと観光気分が味わえるってのは、中々うれしいサービスだと思う。いつもなら運転手役のお父さんとしては、行く先々でビールが飲めるってのが嬉しくって、お昼の時にも、水上バスの上でも、しこたま飲んでしまいました。午前中は少し雨模様だったのだけど、浜離宮に着いた時にはすっかりいい天気で、広大な日本庭園をゆったり楽しめました。はとバスの別のコースにもまた乗ってみたいなぁ。
 
<くらやみ祭の万灯大会>
4日は、府中のGWの風物詩、大國魂神社の「くらやみ祭」に行ってきました。くらやみ祭の中盤の大きなイベントである、万灯大会を見る。

万灯というのは、2〜3メートル位の長さの太い木の棒に大きな傘のような飾りをつけたもの。傘の飾りは二重になっていて、それぞれの飾りの上に、2メートルくらいの細い竹の棒をタコ足状につけて、その棒の1本1本に、色とりどりの和紙でつくった花飾りをつける(この竹の飾りを、「ばれん」と呼びます。)勢いをつけてこの棒を回すと、竹の棒がしなって大きな傘状に広がりくるくる回る。万灯自体の美しさや飾りの華やかさと、この回し手たちの回し方の美しさを競う大会。

境内の神楽舞台の前が万灯大会の会場で、20基以上の万灯が、次々にくるくると回る。持ち時間は3分程度で、その間に5人くらいの回し手が、回転を止めないようにうまく万灯を受渡しながら回し続ける。重さ50キロにもなろうという大きな万灯を、いなせな祭半纏姿の方々が、周りの声援を受けながらくるくると回していく。1年近くかけて作られた万灯はどれもきらびやかで、実に見ごたえがありました。

万灯を見た後は、境内に所狭しと並んだ屋台村の中で、ビールをかっくらいながら焼きそばやらおでんやらをつつく。屋台のたこ焼きだのチョコバナナってのはなんであんなに美味しいんだろうねぇ。
 
<娘のピアノ発表会>
5日は、毎年我が家のGWの恒例行事になっている、娘のピアノ発表会。武蔵境の駅前の、スィングホールが会場です。

今回、娘の課題曲は、バッハの「メヌエット」と、ランゲの「刈り入れ時」。どれも娘の実力からすると、かなり難易度の高い曲で、家で練習しているのを聞いていても、なかなかちゃんとした曲にならない。ミスタッチしたり、テンポが走ってしまったり、展開部を飛ばしてしまったり・・・。本番の前日の練習まで、なかなか上手に弾けないでいて、娘は、「もうムリ。絶対ムリ。」とこわばった顔で本番を迎えました。

いざ本番、となってみれば、どうやら本番に強いタイプらしく、とっても落ち着いて演奏することができました。目だったミスもテンポの乱れもなく、親バカの耳からすればほぼ完璧な仕上がり。パパもママもここまでちゃんと演奏できるとは思っていなかったので、あっけに取られてしまった。練習でできなかったことが本番ではできちゃうっていうのは、子供ならではの現象なのかもしれないね。もともと子供は集中力がないから、練習ではついついミスしてしまうものが、本番の緊張とともに集中力が上がって、きちんとコントロールできるようになるのかもしれない。

いずれにせよ、バカな二親は、娘のピアノ演奏の姿を録画して、もう10回以上繰り返して見ては、昇天しております。毎年、この発表会では、最後の余興として、女房と私の二人で歌を歌わせてもらっていて、今年は、「魔笛」から、「パパパの二重唱」を歌いました。100円ショップで買ってきた鳥の羽根の飾りをつけて舞台に登場した途端に、子供たちに大ウケ。段々キワモノっぽくなってきたな。

こうやって毎年きちんと発表会に出してもらえて、しかも両親が歌まで歌わせていただける、というのは、なんとも嬉しい限りです。来年の発表会ではもっと素晴らしい演奏ができるように、また練習に頑張りましょう。
 
<季乃彩「ときのいろどり」に行く>
6日は、ガレリア座の練習もイベントも何もない一日。一日家にいて、連休中の疲れをノンビリ癒した後、近所の温泉施設に行きたいねぇ、という話になり、稲城市にできた、季乃彩「ときのいろどり」という温泉施設に行くことに。

そういえば、季乃彩「ときのいろどり」に行く途中、多摩川を渡る途中で、南の空に、幅広の帯のような、リボンのような、飛行機雲にしてはなんだか不思議な形の雲を見ました。これってひょっとして、いわゆる「地震雲」じゃないだろうな、なんて思っていたら、翌日、栃木の方で震度5弱の地震が。偶然かもしれないけど、やっぱり地震雲ってあるのかなぁ・・・とまぁ、これはまるで関係のない話。

この温泉施設、稲城市に引っ越した娘のお友達のマンションの近く、ということで、女房が以前から目をつけていた施設。女房に言わせれば、「名前がなんだか安っぽい」ので、ちょっと躊躇があったんですけど、いざ行ってみれば、我が家からは車で20分くらいの至近距離。駐車場も広いし、施設もすごく広い。連休中、ということもあってかなり混んではいましたけど、少し待てば洗い場もあくくらいで、湯船に浸かることもできない、というほどの混雑でもない。露天風呂やら炭酸風呂やらジェットバスやら、色々と試して、湯上りに休憩室でゴロゴロ、食堂でビールかっくらって(こればっか)、極楽気分で帰宅しました。

・・・しかし、こうやって見ると、別にどこかに泊りがけで旅行、というのは一切していなくて、東京都内の近場ばかりでうろうろしていたんですけど、それでも十分楽しい、充実したGWでした。というか、我が家では盆暮れの里帰りが毎年大旅行なので、GWぐらい近場でノンビリしたい、という逆の指向が働く、という要素もある気がする。お休みの楽しみ方は人それぞれですけど、こういうゆったり気分の休暇が楽しめる、というのは幸せなことだと思います。