ガレリア座の年内最終練習

25日には、ガレリア座の次回公演「モンマルトルのすみれ」の年内最終練習。急遽キャストが変更になったので、私の役の音取り練習を一気にやる。主役の脇についている脇役バリトンなので、低声部を歌ったり、中声部を歌ったり、あるいは主旋律を歌ったり、やたらに音域も広い上に、ヘンな旋律を歌うことが多い。音楽監督のNくんと、コレペティのSちゃんと一致したのが、要するにこの役は「便利屋」である、ということでした。音の厚みが欲しい時に、和音の足りない音を補う役。がんばるぞ便利屋。

夜、完成した台本と合わせて、曲も入れて一気に通してみる。年内にこうやって全体像を見通すことができた、というのは大きな収穫。午後の練習の成果はほとんど上がっていなくて、しょっちゅう声が消えてしまいました。あうう。年末年始の間になんとかこのみょーちくりんな旋律を身に着けねば。

少し前の日記にも書きましたが、今回の台本は、コメディーとしても面白いし、恋愛ドラマとしても、最近のトレンディードラマの男女の葛藤を思わせるような筋立てで、充分面白い。面白い台本なんですけど、これを面白く見せるのはすごく大変です。コメディーの場面では、セリフのテンポ感や、キャラクターの描き分けが、アンサンブルとしてきちんと成立していないとダメ。恋愛部分では、主役のラウルとすみれが、どれだけ観客に愛されるキャラクターとして描けるか、という所が勝負どころになる。演じる側としてはものすごくハードルの高いお芝居です。これは本当に大変。あと3ヶ月、じっくり作りこんでみたいと思っています。