飲んでも飲まれるなってね

周囲で悪性の風邪やインフルエンザが流行っている中、ついに我が家の女房殿が今朝になって8度近い熱を出してしまいました。魔の手が伸びてきた・・・という感じです。なんとか我が身だけは守らねば。少し気管支炎のような、嫌な咳が出始めているので、本当に気をつけないと。

さて、今日はちょっと趣向を変えて、お酒の上の失敗談をいくつか。

最近、深夜帰宅することが多いものですから、必然的に、帰りの電車の中で酔っ払いの人々をよく見ます。見ていると、なかなかに微笑ましい方々から、ちょっとそれはやばいんじゃないの、という感じの方まで、実に様々。先日、割と混んでる電車の車内で、目の前に立ったおじさんが、おでこからだらだら血を流していたのには結構びびった。持っていたポケットティッシュを差し出したのですが、ありゃ、多分全然覚えてないな。自分がどこで怪我したかも覚えてないと思う。飲んでも飲まれるなってね。ほんと。

最近は、さほど無茶飲みをしなくなったのですが、若い頃は、かなりお酒で失敗をしました。学生時代、あるいは新入社員の間に、自分の体調に合わせた限界値を確認する作業が必要なんですね。いや、別に必要じゃないですね。そんなこと経験しないに越したことはないですね。はい。

吉祥寺の駅前で会社の猛者連中としたたかに飲んだ朝、気がついたら、部屋のベッドにスーツ着たまま寝ていて、スーツを脱ごうと思ったら、別人のネーム入りのスーツだった、なんてことがありましたっけ。そのスーツの持ち主は、朝目が覚めたら、吉野家のカウンターで私のスーツを着て寝てたんだって。翌朝、会社でスーツの交換会をやりました。情けない。

会社の同期とべろんべろんに酔っ払った帰りの中央線。彼は国分寺、私は武蔵小金井。電車に乗った時は私の方が泥酔状態で足腰も立たず。ぼんやりしている記憶の中で、「小金井についたら起こしてやるから、安心して寝な!」と同期の優しい声。安心して寝て、三鷹で起きたら、彼は爆睡してました。私は武蔵小金井でちゃんと下車。下車する間際に、揺り起こそうとしたんだけど、動かず。翌朝聞いたら、「高尾まで行っちゃったよ」だってさ。酔っ払いを信用してはいけない。

我ながらアホじゃないか、と思ったのは、ある日曜日の夜のこと。もらったバーボンウィスキーがあって、ちょっと飲みたくなって、コークハイにして飲みながらTVを見ていました。あんまり考えずにスコスコ飲んでいて、さて寝るか、と立ち上がった途端、くらっときて、そのままベッドに倒れこみ。翌朝、二日酔いで会社に出社。自宅で飲んで二日酔いってどういうことさ。学生じゃないんだから、と後輩にまで笑われた。

最後のエピソードは、友人から聞いたある酔っ払いの話。自分の直接経験ではないので、真偽のほどは怪しいものなのですが、その方の見事な酔っ払いぶりは私もよく知っているので、7割方は本当の話なんじゃないか、と思っています。

その方と、会社のお友達で、一緒にグアムに遊びに行こう、という話になった。飛行機の中では、当然のように、タダで提供されるお酒を飲む。どんどん飲む。いつものように泥酔する。同行者は、「またか」と思っただけだったのですが、飛行機の中のお酒で、気圧の関係もあるのか、少し酔いが回るのが早くて、深かったらしい。機内のスタッフが、泥酔してすっかり意識を失っている彼を見て、「病人がいる」と騒ぎ出してしまった。

同行者が、「いつもこんな風に酔っ払うんだから」と説明しても、機内スタッフは真剣に、「いや、この程度の酒量で、こんな状態にまで泥酔するはずがない」「脳内出血か、心臓系か」などと騒いでいる。着陸の飛行場に救急車が手配される。着陸しても、当然のように彼の意識は戻らない。ただ酔っ払って寝ているだけなのだけど、機内スタッフは、「それ見たことか」と大騒ぎ。同行者が仕方なく、救急車に同乗して、そのまま病院へ。病院に着くなり、寄ってきた人物が、真顔で同行者に言った。

脳死状態と聞いたが、臓器は提供してもらえるだろうか?」

ほんとに、酔っ払ってるだけだから、もう少しだけ待ってくれ、と必死に病院側に説明、1時間ほどして、その方はいつものように目が覚めたそうです。海外での深酒には気をつけましょう。