サンタさんの会議

昨夜、寝る前に、娘に、「サンタさんのプレゼントは何をお願いするの?」と聞きました。以前から、掃除機にするか、パソコンにするか、迷っていたようなのですが、昨夜は、「掃除機」と明言。おもちゃ屋さんに行って探してこなければ。

サンタさんに電話しておくね、といってから、女房と一緒に、「いい子にしてるかどうか、サンタさんが会議するんだ」という話をしました。サンタさんが集まって、xxちゃんはいい子かな、という会議をする。ちゃんとピアノの練習はしてるかな。お父さんお母さんの言うことをちゃんと聞いているかな。ちゃんとお勉強はしてるかな。会議の結果、「この子はいい子じゃないぞ」ということになると、その子がお願いしたものじゃなくて、「石鹸が送られて来るんだよ」

なんで「石鹸」なのか、というのはよく分からないのですが、女房の兄夫婦の家では、そう子供に言い聞かせているそうです。実際、子供に石鹸をプレゼントしたこともあったらしい。これはトラウマになりそうだな。そういうトラウマを持っている人は他にもいるかもしれないから、クリスマスに石鹸を贈るのは気をつけましょう。そんな人いないって。

すると、娘は急に心配になってきたらしく、泣きそうな顔をしながら、「今日はお勉強しなかった」と呟きました。いつもやっているドリルがあるのですが、今日はお昼ねしてしまって出来なかったんだよね。もう寝よう、という時間なのに、「お勉強しないと掃除機が来ないかも」とじたばたし始める。「明日ちゃんとやれば大丈夫だし、パパやママから、xxちゃんはいい子ですよって、サンタさんにお電話しておくから、大丈夫だよ」と言い聞かせて、やっと落ち着きました。

サンタさんの実在について、何歳までそれを信じていたか、というのはよく話題になりますよね。自分の子供の頃の記憶では、割と早い時期から、サンタさんはいない、ということを了解していた気がします。うちの娘はいつまで信じてくれるかなぁ。そういうことには手間を惜しみたくないので、クリスマスプレゼントは定石通り、サンタさんからの手紙付きで、クリスマスの翌朝、こっそり子供部屋に置いておく、というのが、我が家の定例になっています。

最近読んだ池澤夏樹さんの短編に、街角に止まったバスにサンタさんの団体さん(もちろん、何かのイベントのための仮装なんだろうけど)が乗っているのを見て、一気に心が開放される、という話がありました。池澤さんらしい、実に温かい話。サンタさんを巡るエピソードって、なんとも心温まるものが多いですよね。何の見返りも期待することなく、ただ与えるためだけに存在することの、何という温かさ。

今年もサンタさんの季節。異常気象だの地震だのテロだの戦争だの、ひどい話は多いけど、全ての人々に、心休まるプレゼントが届きますように。