お天気のよい週末

週末は好天に恵まれ、色々と都内各所で活動しておりました。

土曜日、修理に出していた車を取りに行き、そのまま、午後、文京区根津の根津教会へ。蔵こんでごいっしょした、Kさんが指導されている聖歌隊を中心に、Kさんのソロも交えた演奏会があったのです。ちょっと早めについて、不忍通り沿いの洋食屋さんにふらりと入る。MATTOKOというお店だったのですが、これが中々美味しいし、店の雰囲気やサービスもとても感じがよくて、大正解。娘は、ちょっと和風の隠し味が利いたハヤシライスをぺろりと平らげてしまいました。知らない街で、ふらっと入ったお店がいいお店だと、なんだか幸せな気分になりますよね。

根津教会での演奏会は、なんともアットホームな感じがとてもよかったです。住宅街の真中にある、アメリカンスタイルの明るい教会。天井も高くて、窓が大きい。客席は70席ほどでしょうか。ご挨拶された牧師さまも、えらぶった所のない、ご近所のおじさま風のにこにこした方。Kさんのソロを初めとして、参加されたセミプロの方々の演奏のクオリティも高く、合唱団の皆さんも熱のこもった演奏を聞かせてくれました。こういう地域密着型のイベントというのは、統一感のないわさわさしたプログラムになりがちですけど、教会、という密な空間のせいか、和やかで落ち着ける、いい時間を過ごさせていただきました。娘も、最後までおとなしく演奏を聞いていてくれて、合唱団の歌には、小さな手で一生懸命拍手をしていました。

夜、ガレリア座の練習に参加。ドラマが動く1幕の大きなナンバーの歌詞が完成。罠にかける側とかけられる側の思惑がコミカルに絡む、実に楽しい曲に仕上がってきました。オルレンドルフの歌詞が、キャラクターをはっきり映し出している見事な訳詞。キャラクターを作って行く上で、非常に参考になりました。あと3ヶ月、この楽しさをどこまでお客様に伝えられるかどうか、試行錯誤していかねばね。12番の訳詞はまだかなぁ。早く欲しいなぁ。

飲み会まで参加して、深夜帰宅。娘を寝かしつけてから、シアターテレビジョンで録画してあった、鈴置洋孝プロデュースの舞台「煙が目にしみる」をダビング。結局、女房と一緒に最後まで見てしまった。この舞台、私は鈴置さんの再演舞台を生で見ているのですが、加藤健一事務所がレパートリーにして、なんども再演されています。作者の堤泰之さんは、学生時代、駒場小劇場でネバーランド・ミュージカル・コミニティという劇団の舞台を何度か拝見。いいホンを書く方だなぁ、と思っていたのですが、この作品ですっかりメジャーな脚本家になられました。けらけら笑いながら、思いっきり泣ける、ほんとうにいいホンです。

土曜日はそんなわけで、一日、親の都合に娘を付き合わせてしまったので、日曜日は娘へのサービス日。午後、お昼ご飯を外に食べにいき、帰宅後、娘が楽しみにしていたクリスマスツリーを飾る。台の中に、色スライドを仕込んだ光源があり、これがくるくる回り、葉の中に仕込まれた光ファイバーが様々な色にきらきら光る、という、最近ではよく見るクリスマスツリー。娘が生まれてから毎年飾っている同じツリーなのですが、成長にあわせて、娘の反応が毎年変わってきます。今年はすっかりツリーに入れ込んでます。光源が回転する時に、少しきしむような音がするのを聞いて、「ツリーさんが喋ってる」と言って、ずっとツリーに向かって、「なぁに?」「そうなの?」「ふんふん」などと話し掛けていました。あやしい。

夜、ガレリア座のオケ合わせ練習に。少し遅刻してしまい、オルレンドルフのリートの練習の最中に会場入り。大変失礼しました。歌の方も、準備が足りなかったというのもあるのでしょうが、全然うまくいかない。午後、少し女房に見てもらった部分があったのですが、そこも全くうまくいかず。体に落としこめてない。いつまでたっても突破できない。焦りばっかりが募るけど、とにかく地道に、ひとつずつ課題をクリアしていくしかない。かなり落ち込む。

落ち込んだ状態のまま、合唱練習の間中、練習会場の外の廊下で、娘と一緒に追いかっけっこをしていました。子供のエネルギーは無限です。面白かったら、いつまでも同じことを繰り返している。おかげで今朝は両足が筋肉痛。下半身を鍛えるにはいいかもね。

帰宅後、何気に付けた教育テレビで、レーピン&ルガンスキー デュオ・リサイタルを少し聞く。フランクのバイオリン・ソナタを聞いて、女房が、「この曲死ぬほど好きなんだぁ」と身をよじって喜んでいる。確かに、結婚してから女房にCDを随分聞かされたせいか、私の耳にも残っていました。フランスらしい、なんとも軽やかで、そのくせ少し苦味のある、味わい深い曲ですね。バイオリンとピアノが同じ高みで絡み合っているような、すごく高度な演奏で、堪能しました。

好天と同じく、なんとも心地よい週末でした。課題も一杯あるけどね。もう12月だ。あうう。