都内をうろうろ

週末はまたしても、都内各所で種々の活動に明け暮れておりました。色んなところで色んなインプット・アウトプットあり。じわじわと何かが育っていくような、そんな感じです。プロジェクトが次第に形作られていくこういう時期は、すごくワクワクすることもあれば、すごくイライラすることもある、思春期のような、情緒不安定な時期だなぁ、と思います。季節の変化も相まって、なんとも不安定な時期。
 
金曜日、会社帰りに、下北沢の本多劇場で、加藤健一事務所の「バッファローの月」を観劇。これの感想は別の日に書きましょう。様々な気持ちが錯綜したお芝居でした。観劇後、前から気になっていた、本多劇場の出口の正面にある、台湾料理のお店で夕食。台湾屋台料理、といえば、台南ターミン、というお店がチェーン展開していますけど、台南ターミンは、まだ渋谷と新宿の小さなお店でやっていた頃が好きだったんです。その屋台料理の味を思わせるお店で、ちょっと嬉しい気分になりました。
 
土曜日、お昼に、ガレリア座ソリスト練習。自分のソロ曲を2曲練習。前述の通り、このプロジェクトについてはかなり情緒不安定な段階になっているので、とにかく冷静に、客観的に自分の歌唱を見つめる作業に徹しようと臨みました。音楽監督のN君が、非常に優れた耳で問題点を指摘してくれる。コレペティを努めてくれたHさんが、声楽家としてのアドバイスをくれる。それを自分なりに消化して、こうやったら、ああやったら、と試行錯誤する。すごく密度の濃い練習ができて、面白かったです。

一番嬉しい瞬間というのは、「こうやったら解決するかな」と思ってやって、課題が解決した瞬間。対処法が明確になった、ということで、再現性があるし、方法論を確立することで、確実にステップアップした充実感がある。厄介なのは、なんとなく無自覚で歌って、解決しちゃった時。どうして解決したのか分からないから、再現性がない。N君とかには誉められるんだけど、自分としてはすごくモヤモヤが残る。案の定、もう一度やると再現できないんですね。

きちんと自覚して直していく部分が増えてくるほど、曲が面白くなってくる。自分の課題も明確になってくる。お二人のおかげで、とてもいい練習ができました。訳詞もちょっぴり来ましたし。相変わらず、ドイツ語の構成を大切にした工夫に満ちた訳詞。やっぱり、日本語で歌うと、世界が作りやすいから、いい感じで歌えるんです。あと半月で音楽通し練習。さすがにそれまでには、訳詞は全部揃うよね、Mさん?待ってるからねー。

夜は、大田区民オペラ合唱団の練習。メゾソプラノソリストの菅 有実子さんを迎えての通し練習です。先日の譜読みで見えてきた部分もあり、菅さんの素晴らしい歌唱もあり、自分としては非常に満足感のある練習でした。まだ、譜読みで見えた部分をきちんと表現しきれていない箇所が多いので、頭と体のバランスを最後まで取れるようにしないと。

しかし、菅さんって、最初に拝見した時から全然変わらない。相変わらずお人形さんのような愛くるしい方で、フリフリのスカートが似合うんだよなぁ。それで一声歌い出したら、大砲のような厚みのあるメゾ声。すげぇ。やっぱり何か飲んでるんだろうか。

夜、岩手から上京してきた女房の両親と一緒に、都内のホテルにお泊り。娘は大喜びだったのですが、ホテルについてTVを見たら、新潟の地震のニュースに驚く。阪神大震災の時ほど悲惨ではないようですが、罹災された方々には、本当にお気の毒です。あらためて、自分の家の防災対策に思いをめぐらしました。
 
日曜日は、一日、娘のサービス日。岩手のジジババに、百貨店でお洋服を買ってもらう。その後、パパとサンシャインシティの水族館へ。アシカのショーを見て娘は大満足。女房は、大久保混声合唱団の練習に行き、そのまま、上野の東京文化会館に、グレギーナの「椿姫」を観劇に行きました。パパと娘はお留守番で、近所の洋食屋さんで晩御飯。西調布の駅前にある、「あじゅーる」という洋食屋さんなんですが、これが結構いい味の洋食屋さんなんです。お子様用の、「くまさんセット」というセットを平らげて、娘は満腹。パパもほろ酔い気分で大満足。

女房は、進化したグレギーナの歌唱に大感激して帰宅。アルフレート役のドヴォルスキーが絶不調で、折角のグレギーナさんの「椿姫」初役にミソがついた観もあったようですが、本当に素晴らしいヴィオレッタだったそうです。一家そろってばたばたと、でもなんとも満足感のある週末でした。娘は今日は幼稚園のイモ掘りだ。そして日曜日にはヴェルレクの本番だ。頑張るぞ。