読書の夏!

急にインプットに対する飢餓感を感じるとき、というのがあって、先日はそのせいで、新国立の「カルメン」を突然見に行ったりしました。今度は、本です。昨夜、突然の飢餓感に襲われたんです。最近、本を読んでないぞ。

私の読書時間、というのは、どうしても通勤時間に限定されてしまうんです。一日の時間は、大きく、会社にいる時間と、電車に乗っている時間と、家にいる時間、と分かれます。会社にいる時間に本読むわけにはいかんし、家にいる間は、娘のお相手をしないといけない。(お相手をしないと、「パパがいじめる」と泣かれるし。)となると、電車に乗っている時間が、唯一の読書時間になるんです。

しかし、この通勤時間というのが、以前からこの日記でも書いている通り、私にとっては重要な練習時間になっている。MDを聞いたり、楽譜を見たりしながらのイメージトレーニングの場なんです。日課にしているビジネス雑誌を読む時間も確保するとなると、読書に割ける時間は自ずと制限されてしまう。

でも読みたい。すごく読みたい。もともと活字中毒なので、何かを読んでないといらいらするタイプなんです。こういう乾きを感じ始めると止まらない。図書館か本屋に駆け込んで、何でもいいから面白そうな本を片っ端から漁る、という状態になります。昔、そういう飢餓感が数ヶ月続いた時期があって、会社の近くの図書館で、1週間に3冊くらいのペースで、文庫本の棚から面白そうな本を、著者名の50音順に借りていく、というのをやったことがありました。これが結構収穫があって、なじみのない作家の面白い本にいくつか出会えました。会社が引っ越してしまって、近所の図書館を開拓してないんだけど、今日あたり、図書館に登録してみようかな。

この飢餓感のきっかけになったのは、昨夜、女房が何気にテーブルに置いていた、宮部みゆきさんの「幻色江戸ごよみ」をちらっと読んだせい。この中の、「まひごのしるべ」という話がすごく好きで、読み返して、再度感動してしまった。宮部みゆきさんに初めて出会ったのは「レベル7」だったんですが、ほんとに、面白いお話しか書けない、とんでもない人ですね。この作家と同時代に生きて、この作家の新作を楽しみに待てる、というのは、ほんとに幸せなことだと思います。