色々と活動中です。

月末、色々と活動しております。日記風に。

追いかけ始めた伊坂幸太郎、デビュー作の「オーデュボンの祈り」を読了。読書の快感ってのはこういうことを言う、と実感。

摩訶不思議でシュールな舞台設定。出てくる人物の全てが一筋縄ではいかない奇妙な人々。一つ間違えば、読者側が置いてけぼりにされてしまいかねない非現実的な世界なのに、ぐいぐい引き込まれてしまう。その舞台設定を戸惑いながら見つめている主人公「伊藤」の視点のおかげかな、という気がする。非常に常識的な視点なのだけど、決してパニックになったり、過剰に反応したりしない。どこかで超然としてクールである。エッシャーのだまし絵に紛れ込んだような当惑を隠さない常識と、その世界を、そこにあるものとして受け止める受容性の高さ。割と平凡な青年として描かれているようで、この伊藤くんのキャラクターの魅力が、作品自体の魅力の大きな部分を占めている気がしました。私にとっては、宮部みゆきさん以来のハズレのない作家。
 
10月に予定しているGAG公演の音響用MDを作ろうとしたら、我が家のミニコンポがMDを受け付けなくなっておりました。これはヤバイ、と、ヨドバシカメラでミニコンポを購入。最近のミニコンポは当たり前のように、PCだの携帯プレーヤーとの接続性を謳っているのだけど、IT企業に勤めながら全然デジタル人間ではない私とかは、どうもよく分からない。とりあえず、店員さんの推奨する機種を買って帰宅。セッティングを始めたら、女房が、

カセットデッキは?」

と聞いてくる。え?と確かめたら、CDとMDしかない。慌ててヨドバシカメラにもう一度行って確認してみたら、カセットデッキを必要とする人はもう少ないみたいで、「新宿店には在庫がなくて、メーカーでももう作っていないんですよね」と言われる。ちょっと青くなったのだけど、他店に在庫があったので、配送してもらいました。カセットテープ、という媒体自体、滅亡の危機にある、という話は聞いていたけど、こんなところでそれを実感するとはね。「ちりとてちん」の愛宕山のテープのネタも、あと5年もすればレトロなネタになっちゃうのかもしれない。
 
土曜日、午前中にGAG公演の練習。再演、ということもあって、ある程度キャラクターをつかんでいる感じはあるんだけど、かえって、お客様にきちんと伝える、という部分が弱くなっている感じがする。素の状態での芝居が多くなっている気がするので、もう少し、ちゃんとお芝居をしないとダメかもしれない。セリフもまだまだ身体に入っていないので、もっと作りこみが必要です。

午後から、神田の近くで、ガレリア座の次回公演の制作発表。次回の演目は、グノーの「ファウスト」です。無理だよなぁ。無体だよなぁ。私がもらった役が、ヴァランティン、というハイバリトンの役。こんな高い音域で勝負したことなんかないよ。無理だよ。本番まであと10ヶ月。わはははは。
 
日曜日、来週の演奏会をお手伝いする大久保混声合唱団の練習にお邪魔。2週間前に伺った時と、音のクリアさが全然変わっていて驚く。いい演奏会になるように、しっかりサポートしなければ。

9月になって、娘も小学校が始まりました。今年の夏休みの工作は、ブタさん模様の筆箱と、臨海学校で拾った貝殻を使った首飾り。まだまだ天候不順ですが、色んなアウトプットのための仕込みが続きます。