夢の話

はてなダイヤリーを書くようになってから、3週間になります。もうすっかり日課になってしまいました。仕事で煮詰まった時の逃避ツールとしての位置付けが大きいのですが、最近、文章力のスキルアップのツールとしても有効だな、と思っています。毎日一つ、何らかのテーマを決めて、それについての雑感を一つの文章にまとめていく。楽しい作業ではありますが、あんまり自分の楽しみだけを追及していくと、第三者の方々が読んでも全然面白くない、分からないものになってしまう。あくまで人の目が触れることを想定した、インターネット上の雑感だからこそ、そういう配慮が不可欠になる。いい訓練になるなぁ、と思っています。

さて、今日のテーマは、「夢」です。

といっても、将来の夢、とかじゃなく、夜寝ているときに見る「夢」の話です。

女房と、時々、夜見た夢の話をするのですが、女房の夢は、中々メルヘンだったり、昼メロ風だったり、基本的に楽しい夢が多く、「続きが見たいなぁ」などとのんきなコメントをしていることが多い。その一方で、私の夢は圧倒的に悪夢が多いのです。これはむかつく。選択の余地がないだけに非常に不愉快である。見たい夢を見る機械、なんてのはSFでよく出てくるネタですが、よく出てくる、ということは、「どうして夢を選ぶことはできないのだろう」という不満が元になっていると私は思います。
それも半端な悪夢ではありません。新宿の高層ビルで勤務していたら、突然大地震が起こり、窓の外の町並みのあちらこちらで火の手があがり、空は真っ黒になり、あれよあれよと言う間にビルが大きく傾いで、すさまじい勢いで大地にむかって倒れ掛かっていく・・・というところで目がさめる。誰が続きを見たいなんて思うもんですか。ああ、生きてて良かった、というところから一日が始まるんだからいいじゃん、というポジティブな対応をしてくれる方、ありがとうございます。だったらこの夢是非共有してください。
自分が過去、殺人を犯したことがある、という記憶におびえる、という夢もありました。絶対に誰かを殺したことがあるんだけど思い出せない。いつ警察が来るか分からない。粘っこい不安に腰まで漬かってもがいているみたいな夢。

・・・こと、そんな夢ばっかりで、あんまり楽しい夢をみた記憶がない。なので女房が、「今まで見た最高に怖い夢は、あわびに追いかけられる夢だ」なんてボケタことを言っているのを聞くと、どうしてなんだよぉ、と喚きたくもなるわけです。

そんな悪夢の中でも、私がもっともおびえる夢は、情けない話なんですが、「大学を受験しなおしなさい」という夢です。おお、なんて情けないんだ。
実は私、高学歴の象徴のような大学を出てはいるのですが、大学受験で人生の全ての学習意欲と学習能力を使い果たし、大学4年間の怠惰な生活と、向上意欲を失ったサラリーマン生活により、いまや脳みそのシワはきれいさっぱり失われ、頭の中には豆腐がただ詰まっているだけ、という状況なのです。「学歴」という看板の下には、腐った豆腐があるだけ。豆腐って腐ってるからいいのか?そういう問題じゃないだろう。すみません。そんなわけですから、この「学歴」という看板を引っぺがされてしまったら、残っているのは腐った豆腐だけ。豆腐って腐ってるからいいのか?しつこいよ。

・・・この悪夢は、様々なパターンで私の安眠を妨げます。あなたの大学卒業資格を取り消しますので、再度受験しなおしてください、という通知がくる。大学卒業単位が足りないんだけど、どの科目が足りなかったのか分からなくて、パニックになっている。試験問題を前にしてパニックになっている。共通しているのは、「パニック状態」です。そして最悪な朝の目覚めです。

・・・「学歴」を裏打ちするだけの自己研鑽を積んでこなかった負い目、つけ、がこういう形で出てくるんですね。えせエリートのなれの果てです。高学歴を身につけよう、と思ったら、学歴を獲得したあとも、たゆまぬ努力・研鑚を続ける覚悟が必要です。それがなかったら、中途半端に高学歴なんか身につけるものじゃありません。あるいは、「学歴」以外の自分を支えてくれるもの、看板にするものがない、という自信のなさの裏打ちなんでしょうねぇ。

そして今日も、夜がやってきます。私に安らかな眠りと、穏やかな夢が訪れますように。色んなものにお祈りして、娘と手をつないで、今夜も眠ろう。