嵐が過ぎて遠くの空まで見通せる季節です

ハリケーンIreneは、我が家にはほとんど被害をもたらしませんでしたが、すぐご近所でも倒木によって電柱がなぎ倒されたり、いつも行っているトレジョーのモールでは、Comfort Innというホテルが床上浸水していたり、と、相当な被害を残していきました。我が家は本当にラッキーだったんだなぁ、と胸をなでおろす。そしてハリケーンが過ぎると、一気に空気は澄みきって、ひんやりとした秋のたたずまいが濃くなってきました。会社の近くには多数の鴨が飛来。本格的な秋の到来です。そのせいか、先日、会社のすぐそばで初めて、野生の鹿を見ました。Staten島というのはニューヨーク市の一部なんですが、そんな田舎です。

さて、実はここ一週間くらい、我が家には、ハリケーンIreneなみの嵐が吹き荒れておりました。というのも、会社から、この10月の日本帰任が突然言い渡され、4月から来たばかりの女房と娘の生活にどう区切りをつけるのか、という大問題に直面してしまったのです。

私自身も、もう少し長い赴任期間を想定していましたので、こちらの仕事の整理で頭がもちゃもちゃになってしまったのですけど、巻き込まれてしまった女房と娘は大変。女房は数日、ほとんど不眠不休でネット上の各種情報を検索しまくり、この女房の頑張りのおかげで、今後の我が家の進むべき方針をおおむね整理することができました。我が家の山の神様は本当にすごいよ。

とりあえず、滞在期間も残り短くなってしまったことだし、公私ともに悔いの残らないように、いろんなことをきっちり区切りをつけて帰国したいと思っています。女房と娘はこちらの生活の整理があるので、しばらく生活の本拠を米国に置くことになり、日米ところを入れ替えて、再び太平洋をはさんだ単身赴任生活に。娘もしっかり気持ちを切り替えて、フィラデルフィアへの修学旅行に出発、今日帰ってきました。夜の告白大会なんてのもあって、ものすごく楽しんできたんだって。なんだかまた少し大人びたみたいな感じがします。

一番残念でならないのが、NY混声合唱団の11月の定期演奏会に参加できないこと。春からずっと練習してきた曲を仕上げられないのが、本当に残念ですし、団員さんたちにもご迷惑をおかけすることになり、申し訳ない気持ちでいっぱいです。この合唱団のみなさんのおかげで、本当に充実したNY生活を送ることができました。東京に戻っても、遠くから応援し続けたいと思います。

さて、そんな中、うちの女房は昨日、ジュリアード音楽院のオペラコース(Evening Division)のオーディションに合格しました。講師の方は、NYシティオペラの元指揮者、とのことで、声楽の枠にとどまらない刺激的な時間が過ごせそう、とのことで、女房は今からわくわくにたにたしております。

たった1年半、されど1年半。最初はどうなることかと思った米国赴任でしたが、仕事でもプライベートでも本当に密度の濃い、充実した時間でした。私の米国滞在は残り1か月ちょっと、しっかりラップアップしていこう。