「幼稚園」「謝辞」「卒園式」

最近、2月くらいから、私のこの日記へのアクセス数が少し増えています。ログを眺めてみると、「幼稚園」「謝辞」「卒園式」という一連のキーワードでアクセスしてくる人が随分いらっしゃる。この季節になるとこういうログが多くなる。私が娘の卒園式(もう3年前になるんだなぁ)で読んだ、謝辞を参照するためにいらっしゃる方が多いんです。

http://d.hatena.ne.jp/singspieler/20060319 に全文を掲載したのでした。

ログを眺めて、そうだなぁ、卒園式のシーズンだなぁ、と思う。もう3年もたったんだなぁ、とも思う。私も挨拶を頼まれた時には、ネットで検索したり、同じ幼稚園で以前謝辞を読まれた方の文章を幼稚園からお借りしたり・・・と、色々と先人の文章を参考にしたもんね。私の謝辞を読みにいらっしゃった方々も、挨拶をしろと言われたはいいけど、どうしろっていうんだ、と戸惑ってらっしゃる方やら、季節の言葉をどうしよう、とか、どんなことを言えばいいんだろう、とか、色々悩んでらっしゃるんだろうな、と思います。

自分としては、卒園のご挨拶をすることができたっていうのは、名誉なこと、というだけじゃなく、お世話になった幼稚園への感謝の気持ちを、きちんと言葉にすることができた、という意味で、本当にありがたい経験だったと思っています。天使になったFちゃんへの感謝の気持ちも、挨拶の中に盛り込んで、きちんと言葉にすることができたのも嬉しかった。もっと言うと、父兄の方々や幼稚園の先生方が、私の謝辞に共感して涙を流して下さったのが、一番嬉しかった。

何といっても、卒園式に集う人たちの間には、3年間の幼稚園の時間を共有した、という共通体験があるんです。だから、私の言葉に、あの場に集った人たちが共感してくださったんだと思います。あの卒園式で、私が改めて実感したのは、人の気持ちを一つにする言葉の力。舞台表現に関わっている人間として常に意識していなければならないこと。独り言では意味がない。相手に伝わってこそ表現である。相手に自分の思いを伝える手段としての言葉である。そういう言葉に思いを乗せて、人に伝える場を与えられたこと。そして、聞いてくださった方々と、自分の言葉と思いを共有できた実感があったこと。本当に嬉しい体験でした。

これから卒園式の謝辞を書こうと悩んでらっしゃる皆さん、私の文章が少しでも参考になれば嬉しいです。大変だぁ、と思ってらっしゃるかもしれませんけど、皆さんのお子さんがお世話になった幼稚園への感謝の気持ちを、ちゃんと言葉にすることができるなんて、本当にラッキーなことだと思います。皆さんのお気持ちが、皆さんの綴る言葉に乗って、卒園式という一期一会の場に集まった人々の心と、しっかり響き合いますように。お祈りしております。