最近子供が気に入った本

子供が楽しそうに読んでいる本、わりと傾向があるみたいで、最近の愛読書や、娘が気に入ったお話を並べてみました。
 
・「ノンビリすいぞくかん」「ボンヤリどうぶつえん」「だれもしらない大ニュース」「ちょびひげらいおん」などの長新太さんの作品

最初に長新太さんの本に触れたのは、娘が生まれたばっかりの頃、友人のOgiちゃん夫妻がくれた、「ぼうし」と「しっぽ」という絵本。これもとぼけたいい感じだったけど、その後、「ボンヤリどうぶつえん」を借りて、そのあまりにシュールな世界に娘共々はまってしまう。面白いっすよ、これ。大人が読んでも無茶苦茶面白い。時々挿入されている四コママンガも楽しい。シュールなんだけど、牧歌的というか、なんとも「ボンヤリ」してたり、「ノンビリ」しているとぼけた感じがたまらなくよい。娘が寝る前に読んであげていると、声を出して読みながら、読んでいるこっちが吹き出してしまうようなシュール・ギャグがテンコ盛り。

最近読んであげた「だれもしらない大ニュース」では、まんじゅう戦争の回が娘は大好きで、今でも、肉まんとかがテーブルに並ぶと、「お肉が降って来るぞぉ」とはしゃぎます。読んだ人にしか分からんネタだな。
 
・「はりねずみイガーかイジー」シリーズ

偶然図書館で借りた第一作が結構楽しかったので、その後ずっとシリーズを読み続けています。今、第三作目の、「はりねずみとヤマアラシ」を読んでいるところ。どこかしら、ヨーロッパの農村のようなディテールの書き込みが気に入ったのと、はりねずみのイガーとイジーが可愛いのが気に入っているらしい。物語は別になんということはないんだけどね。最初に読んだ時には、「最近流行の多重人格モノが、子供向けジャンルにまで出てきたかい」とちょっとびびったけど、別に物語の一つの小道具として使われているだけで、話の雰囲気はほのぼのしていてとても素敵です。
 
・「はれときどきぶた

定番かもしれないけど、図書館で借りてきて、かなり楽しかったらしく、「ぼくときどきぶた」という続編も借りてきて、今読んでいます。こういうシュールな世界が好きなんだよね。読む本がないときとかに、パパが時々、でたらめ話を作って聞かせてあげたりするんだけど、「旅に出たり、冒険するのはいや」と言う。怖いのはいやなんだって。女の子だからなのか、それとも性格的に臆病なのか・・・
 
・「ちいさいモモちゃん」

定番ですよね。復刻版が出ていたので、思わずパパが買って、長いお話だったけど、頭から読んであげました。パンツの話と、動物園の話が子供心にも好きだったのだけど、娘も同じらしくって、この話のときが一番ウケてました。しかし、「ちいさいモモちゃん」シリーズってのは児童文学のハードボイルドだよなぁ。この第一作だって、冷たい風の中に駆け出していくモモちゃんの姿は、どう見てもハッピーエンドには見えないよねぇ。これからの嵐の予感・・・って感じがする。2冊目以降のシリーズも、巻末に掲載されているあらすじを読んじゃったら、とても続けて読む気になれん。
 
・「マザーグース

「ぱたぽん」もそうですけど、谷川俊太郎の「ことばあそびうた」とか、子供も読める詩集が結構お気に入り。単純な言葉遊びの詩や、テンポのいい詩、ナンセンス詩なんかが好きみたいです。「マザーグース」でも、テンポ感のあるナンセンス詩、ということで、「いけをみかけた かじでもえてた」で始まる言葉遊びの詩がお気に入り。
 
親が読ませたい本と、子供が読みたい本、というのは、なかなか一致するとは限らない。とりわけ、私は男親ですから、自分の子供時代にわくわくして読んだものが、娘の気持ちを捉えるとは限らないんですよね。だからといって、本というのは出会いが大事ですから、強制すると余計にキライになってしまう。「その本やだなぁ」というのを、「読んでみたら面白いから」となだめて読み始めてみると、「結構いいかも」なんて本もある。ウチの娘の選択は結構保守的なので、「これ面白そうだよ」と背中をぽん、とうまく押してあげながら、親にとって楽しかった本を紹介してあげられたらいいな、と思います。