平年並みって

今年のように寒い年だと、「平年と比較して」という言葉をしょっちゅう聞くのですが、この「平年」っていうのはどういう意味なんだろう、という疑問がふと頭をよぎる。ネット検索してみると、気象庁のHPにこんな記述を見つけました。

以下、引用--------------

天候に関する実況や予報について表現する時に、気温や降水量などを「低い(少ない)」「平年並」「高い(多い)」の3階級で示すことがあります。

この3つの階級に分ける区分値は、30年間の観測値(夏の平均気温など)を小さい順に並べて、小さい方から10番目まで(全体の33%)が「低い(少ない)」、11〜20番目(同33%)が「平年並」、それ以上を「高い(多い)」、各階級の出現率が等しく33%(10年)となるように決めています。現在の区分値は1981年から2010年までの30年間の資料で作成した値で、区分値は10年毎に更新しています。なお、この区分の具体的な値は当然のことながら、地域により、また夏と冬でも異なります。

「冷夏」や「暖冬」は、これらの階級を用いた表現です。「冷夏」とは、夏(6〜8月)の平均気温が3階級表現で「低い」場合、「暖冬」とは、冬(12〜2月)の平均気温が「高い」場合を指しています。また、これらの反対は、「暑夏」と「寒冬」です。

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そうだったのか、と今更納得。単なる平均値ではなくて、真ん中くらいの数字の「幅」で示されるものなんですね。過去30年間、ということになると、「平年並み」の値も、長期的な地球温暖化の影響を受けることになるのか。

でも、冬ってのは寒いものだったよなぁ、と、今年の冬の厳しい寒さに震えながらも改めて思う。東京だって、私が大学に入学した時には結構雪も降ったし、寒い街だと思った記憶がある。バブルの頃、スキーブームで、たくさんの山腹が削り取られてスキー場になった途端に、北国には雪が全く降らなくなった。人工雪のガリガリのゲレンデで、生ぬるい雨に濡れながらスキーしてた日々もあったっけ。今年のスキー場は楽しいだろうなぁ。

スキーが下火になってスキー場がたくさん閉鎖した後、北国に厚い雪が積もり、震災の影響で電力消費が制限された途端に、都会に寒い冬が戻ってくる。人間の業を自然がいましめているような、そんな気もしないでもない。