ヤンゴン訪問記そのさん〜スコット・マーケット〜

書き連ねているヤンゴン訪問記、今日はそのさん、ということで、町を代表する市場、ボージョゼイ・マーケット(通称、スコット・マーケット)のことを。

ヤンゴン市内観光、ということで行ったのが、Jem Museum(宝石博物館)と、ボージョゼイ・マーケット(通称、スコット・マーケット)、それにSwen Dagon Pagoda。パゴダのことは後で書きます。

ミャンマーの主要産品の一つが宝石で、天然ガスなどの資源も豊富だそうです。博物館の玄関先には、世界一のヒスイの原石、というのが飾ってあります。4階建ての建物の最上階が博物館になっていて、1階から3階が小さな宝石店がたくさん入っている宝石専門市場になっている。他の市場や空港の宝石店とかも見ましたけど、この博物館の商店の方が、商品の種類も多くて値段も安かった印象あり。

スコット・マーケットは、ミャンマーがイギリスの植民地だった時に、イギリス人がヤンゴンの都市計画を決定し、開発を進めていった名残だそうです。スコット、というのはこの市場の建物を設計したイギリス人の名前で、この建物を中心として現地の人たちがどんどんお店を拡張し、今の規模になったものらしい。現在の公式名称はボージョゼイ・マーケットというのですが、現地の人も、呼びなれたスコット・マーケットという名前を今でも使うそうな。
 

市場の中心となる建物の入り口。立派な植民地スタイルの建物。
 

入り口のそばにあった雀の巣箱。現役で、巣箱のそばに餌になる稲穂がぶら下がっているのが面白い。
 

中に入ると、高い天井の下に様々な小さなお店が所狭しと並びます。
 

この小さなお店の間に入り組んだ入り口があり、さらに奥へと店が並んでいる。

こういう市場のレイアウトっていうのはアジア共通のものなんでしょうかね。秋葉原の部品市場とかも、こういう感じで一つの建物の中に個人商店がずらっと並んでいるし。でもスケールとしてはこちらの方がはるかに広くて店の数も半端ないです。
 

この中心となる建物の周りに、二階建ての建物が広がっています。
 

こんな感じ。道は結構狭いのに、奥まで車がどんどん入り込んでいくのがアジアっぽい。
 
一階はどちらかというと観光客向けのお土産物屋が多い感じですが、二階は地元の人も使っているらしい衣料品店がずらっと並んでいて、店先で採寸、ミシンで縫製、なんてことをやっていました。
 

ミシンが「カーネーション」っぽくて楽しい。

人が集うマーケットの周囲は活気があり、ここでもたくさんの露店を見ました。観光客目当てに寄って来る乞食の子供もいて、やはり貧富の差が結構あることを認識させます。


スコット・マーケットの近くでみかけた露店。たこ焼きみたいなのをその場で作っていました。
 

こちらもスコット・マーケットの近くの露店。さとうきびをその場で絞って飲ませてくれるらしい。

もともと西洋人が持ち込んだコロニアルタイプの建物が、アジアのエネルギーに飲み込まれてすっかり現地化し、さらにそのエネルギーが外に向かって拡大している、という感じが面白い。遺跡を包み込んでいくジャングルの木々のパワーのような印象です。