パリとロンドンに出張してきましたその1〜パリの早朝街歩き〜

1週間ほど、パリとロンドンに仕事で出張してきました。こういう仕事をしているので海外出張はやたら多いのですけど、入社以来、仕事で欧州に出張したのはこれが初めて。中南米とかインドとか、あんまり人が行かない所には行ってるんですけどね。というわけで、旅先の出来事をいくつか書き連ねてみます。多分長くなると思うので、数回に分けて。

パリは20年以上前、ちょうどバブルの真っただ中にプライベートで来たことがあります。その時は美術館巡りが目的で、ルーブルやらオルセーやらを回ったのだけど、今回は泊まったホテルも会合場所もエッフェル塔の近くで、全く足を踏み入れたことのないエリア。そもそも仕事で来ているので、街を歩き回る時間なんてほとんど取れないのが当たり前なんですが、せっかく知らない街に来たのだから少しでも街中を歩き回ってみたい。てなわけで、会議前の早朝に起きだし、ホテルのあるエミール・ゾラ通り(通りの名前からして洒落てるよね)を歩き出す。

あいにくの雨だったんですが、南西に降りていくサン・シャルル通りで、露店市に出くわしました。早朝、といっても朝8時近いんだけど、まだ町は真っ暗。昼の街中では同じような露店市を見なかったので、多分朝だけやってるんじゃないか、と思うんですが、おいしそうな食材がぎっしり並べられて、食の街に来たなぁ、という気分になります。
 

カティーサークがあるところが欧州っぽいよね。
 

こういう魚の並べ方、アメリカでも見たなぁ。
 
フランスでは日本のマンガが大人気で、会合相手のおじさんも、「僕の小学生の息子がワンピースに夢中だよ」なんて話をしていたのですが、街中の雑貨屋さんのショーウィンドウで、バーバパパの絵本の日本語版をあしらった椅子を見つける。ひらがなとかカタカナのエキゾチシズムがいいのかなぁ。
 

隣にはイギリス国旗。おしゃれなんだかなんだかよく分からない。

セーヌ川に行ってみよう、と、バラード通りを北上してミラボー橋を目指します。雨も小降りになってきて、夜がゆっくり明け始めると、灰色の空に見えてきました、パリと言えばこいつです。
 

夜明けのエッフェル塔。この写真気に入ってます。

東京と違って高い建物がないから、やたら色んなところからエッフェル塔を見たのだけど、エッフェル塔って灰色なんだね。軍事施設みたいな色だなぁ、と思った。戦車とか大砲とかに通じるような色。建設当時からパリ市民に、街の景観に合わないと言って散々文句言われた建物だから、配色も抑えたのだろうか。

ミラボー橋近くには、JAVELという電車(RERというそうな)の駅があります。私は鉄ちゃんではないのだけど、最近、行った街の電車の写真を撮るのが結構楽しくなってきちゃった。というわけで一枚。
 

二階席の位置が高いですねぇ。

ミラボー橋に近づくと、エッフェル塔も大きくなってくる。
 

ラッシュアワーエッフェル塔
 

セーヌ川エッフェル塔。まだまだ出てくるぞエッフェル塔

ミラボー橋を眺めていたら、そういえば「のだめカンタービレ」でのだめが泣いてた橋もこんな感じだったなぁ、なんて思い出す。
 

街に突き出た建物がないってのはやっぱりいいねぇ。
 

ミラボー橋から見たグルネル橋とエッフェル塔。グルネル橋には有名な自由の女神が見えます。

会合場所までは歩いてもいける距離だったのですが、せっかくなのでパリのメトロに乗ってみる。先日行った香港はじめ、色んな街の地下鉄に乗りましたけど、どの地下鉄もきれいだなぁ、と思っちゃう。というか、世界一汚いニューヨークの地下鉄に乗った経験があったら、どの地下鉄もきれいに見えちゃうんだよね。でも、パリの地下鉄はやっぱり色使いとかがとてもおしゃれだと思いました。
 

きれいでしょう?
 

列車の色もいい。
 

車内もきれいです。

大体地下鉄というのは新しいものほどきれいだ、とよく言われるし、東京の地下鉄なんかも、古い路線ほど古色蒼然とした感じがあったりするものですが(でもその年輪重ねた感じがまたよかったりするけどね)、パリの地下鉄は歴史が古いはずなのにどの駅もとても洗練されて、モダンな感じがしました。街の象徴を守ろう、というプライドもあるのかな。

会合場所のあるバラード通りに戻ると、また謎の日本文化を見つける。
 

埼玉料理店?

アメリカでもそうでしたが、パリでも、日本人以外のシェフがやっている日本料理店ってのが多いらしく、会合相手のおじさんも、「先日までベトナム料理だった店が、同じシェフで同じ経営者なのに、突然日本料理店になったりするんだよ」とおっしゃっていました。そういう中で「埼玉」という日本人しか知らないような単語を使ってるってのは、このレストランは本物なのかもしれない。どうだろう。

と、あわただしく早朝の街歩きを終えて、会合場所に向かいました。あら、パリの早朝だけでこんなに書いちゃった。パリの午後はまた次回に。