新谷ゆづみさんがとにかくよい

3月に入ってから、さくら学院のアウトプットがマシンガンのようで、職員室が今年のアルバム「Life~色褪せない日々~」を本気で販促している様子が見える。3月3日の「歌の考古学」には参戦しなかったのだけど、同日の「HOTWAVE」、「あしたの音楽」、4日の「ぼっちでマンデー」、7日の「ラジオ放送室」、9日の「もちこみっ」、10日の「タワレコTV」、11日の「Freshマンデー」の中三回、14日の「ラジオ放送室」、と、どれもこれもお宝映像や音源がいっぱいで、追いかけるのが大変。夏のTIFがなかったことを含めたこれまでの露出の低さを補完している、という要素もあるのだろうし、Freshマンデーだけに露出チャンネルを依存するのじゃなくて、他にもチャンネルを広げていくことで、来年以降の活動につなげていこう、という思惑も垣間見えるんだけど、一方で、「Life~色褪せない日々~」というアルバム自体の完成度の高さに、職員室も、「これを本気で売らなきゃ」と思ってるんじゃないかなぁ、と思ったり。「clover」や「carry on」など、歌唱力のある中三生を中心に、1980年代サウンドへの回帰に挑戦して、それがノスタルジックに成功している、本当にいいアルバムで、何度聞いても心地よい。

で、この怒涛のようなアウトプットの中で、今年の生徒会長、新谷ゆづみさんがその魅力をどんどん増していて、いまやすっかり推しメンの一人ですよ。スタンディングライブでその天使の目線に虫ケラと化しちゃう以前から、ちょっと古風ないい感じの美少女だなぁ、とは思っていたけど、そんなに強烈にキャラの立った人とは思ってなくて、真面目さだったり、高い演技力ばかりがクローズアップされていた。でも、先日の「Freshマンデー」の中三回で、田中美空さんばりの自己評価の低さと中二病ぶりが露呈して、承認欲求と劣等感の間で揺れ動く姿が、私含めた多くの父兄さんたちの保護者魂を無茶苦茶くすぐっている。なんかねぇ、劣等感とプライドの高さの間で戦い続けた中元日芽香さんに重なって見えるんだなぁ。ちなみに全然関係ないけど、麻生さんが時々「Freshマンデー」で見せる、くしゃっとしたキュートな笑顔も、ひめたんに時々すごく重なって見えるんだ。関係ないけど。

昨年の岡田愛さんが、同じような自己評価の低さを、負けん気の強さから山出さんへの対抗意識に昇華させて、独自のしっかりしたキャラを作り上げていたのに比べて、新谷さんはそこまで上手に割り切れない不器用さがあって、麻生さんに対抗意識をむき出しにするよりも、最初から「真彩はすごい」と白旗を上げて自分を引いてしまう。でも追い込まれた時の爆発力や、飾らない感情を素直に表現した時の表情の美しさは中三生3人の中でも図抜けていて、それが分かっているから、職員室は彼女を生徒会長にしたんだろうな、と。

年が明けてから、新谷さんが感情ミルフィーユで、涙腺バカバカになっている、というのは、そういう自分を出してもいいんだ、と、どこかで抑制が自由になった結果なのかもしれない。そのきっかけが、例の学院祭の寸劇だったとしたら、前にもこの日記に書いた、「フィクションが現実を侵食する」さくら学院というグループの特性がここでも現れているのかもしれない。そしてまた、その新谷さんの泣き顔が本当に美しいんだ。

もちろん、自分的には今でも一番推しは麻生さんなんですよ。学院祭の寸劇で、新谷さんの涙ばかりがクローズアップされているけど、新谷さんの演技を受けた麻生さんも、しっかり頬に涙を伝わせているのをちゃんと確認している父兄さんは沢山いると思うし、個人的にあの寸劇の一番の泣きポイントは、「secret base」を歌う麻生さんが、新谷さんの座る椅子を愛おしそうに振り返って見つめる瞬間で、演技力、という意味では、タイムリープだろうがビンタだろうが、どんな非現実的な設定でも、神がかった自然な演技を見せられる日高さんを加えて、この中三3人は間違いなく、さくら学院史上最強だと思う。

森先生も、新谷さんに自信を持ってもらおうとして「Freshマンデー」で色々おっしゃっていたんだけど、自信満々に押し出していくのは新谷さんに似合わないし、「言っていいのかなぁ」が口癖の新谷さんも、多分父兄さんたちは大好きだと思います。3月26日のスタンディングでの今後の進路発表まで、父兄さんたちは(俺も含めて)みんなヤキモキするんだろうけど、新谷さんのぬくもりのある声としなやかで柔らかいダンス、そして、ゆづ角含めてどこから見ても愛らしいルックスに癒される人は沢山いる、ということだけは、本当に自信持ってくれていいと思うんだよね。3人とも、これから3月末まで全力で駆け抜けた後も、絶対幸せになりますように。