老人すごい、東京駅すごい、農業ってすごい

最近なかなか更新がはかどらなくてすみません。今日は母の日、ということで、祖父祖母世代関係のお話を。

大船渡の女房の両親、とくにおばあちゃんは、まだ現役バリバリの小児科医で、学会だなんだと日本全国頻繁に出かけており、震災の時には地域の医師会の代表としてヘリコプターに乗って上空から被災状況を視察、なんてこともやっている。とにかくパワフル。おじいちゃんは大正世代で、ちょっと足腰が弱ってきているのだけど、こちらも全然ピンシャンしていて、今回のガレリア座サントリー公演にも、おじいちゃんとおばあちゃんで東京に来て見るという。さすがに無理なんじゃないの、とか、女房や私の出番は少ないし、とか言ったんだけど、おばあちゃんが、「私はまだサントリーホールに行ったことがないから絶対行く!」とのたまい、お目付け役の義姉ともども、二人そろって東京にやってきて、無事公演を見て帰っていきました。東京に着いてから、おじいちゃんの検診のために知り合いの病院に通院してから公演を見る、というパワフルさ。私が同じ年になった時に同じことができるかっていえば・・・はなはだ疑問。

ついで、みたいな話なんですけど、足腰の弱ったおじいちゃんには、段差の多い東京駅はきついだろう、ということで、東京駅で車椅子を借りました。駅で貸し出しをしていて、事前に電話で予約ができる。丸の内の南口には、車いすの人専用の待合室があって、そこからインターフォンで係りの人を呼び出し、新幹線の名前を言うと、迎えに来てくれる、というサービス。待合室もゆったりしていて、とても快適。

でも一番驚いたのは、係りの人が、「こちらの通路から行きます」と案内してくれた業務用通路。東京駅の改札から職員専用の扉をあけると・・・


古式ゆかしいレンガの地下通路が!!


各ホームごとに通路が切ってあるのでしょうか。こういう通路がいくつも並んでいる。

ひょっとしたら創建当時の東京駅の構造がそのまま残っているのでは、と思えるような、軍事施設を思わせるような堅牢な作り。まぁ駅っていうのはそのものが軍事施設、と言えなくもないけれど、おじいちゃんおばあちゃんのおかげで、東京駅の裏側にしっかり受け継がれている、荒ぶる大正の精神を見たような気がした。

話は全く変わって、今度は私の母親の話。父が亡くなってから西宮で一人暮らしをしている母は、あっちが痛いこっちの調子が悪い、と、いつもぶつぶつ不平ばっかり言ってますが、こっちもピンシャンと一人の家を守っています。ボケ防止と体力維持のために、毎朝のラジオ体操と、小学校漢字ドリルを毎日やっているんだって。和歌が好きで、数年前には新聞歌壇に取り上げてもらったこともあり、百人一首は私より覚えている。こちらも、私が同じ年になって同じことができるかというと、はなはだ疑問。

その母は、昔から草木が好きで、盆栽をやってみたり、庭で畑仕事をしてみたり、とにかく土をいじるのが好き。これは血なのかなー、と思うのだけど、最近私もベランダ園芸にはまってきて、今年は本格的に、プランターに番号をつけて、このプランターにはいつ何を蒔いて、いつ収穫して、なんて計画表まで作ってしまった。女房にはかなりあきれられていますが。

昨年、枝豆とオクラで結構楽しませてもらったので、今年も、と思い、種を購入。種の袋に書かれてた通り、GW中くらいに種をまきました。オクラは結構いい感じで発芽してきたのだけど、枝豆の発芽が非常に悪く、今のところ2株しか育っていない。ダンゴムシの被害を受けたものもあり、なかなか苦労しています。


なんとか発芽した枝豆。すくすく育てよ。


オクラも結構発芽しました。少し植え替えないと。雑草が多くて困るんだよねー。

母親に電話をして、「枝豆の発芽が悪い」という話をしたら、枝豆っていうのは種まきのタイミングが難しくて、種から育てるのはすごく難しいんだって。素人は苗を買ってきてそこから育てるのがいいよ、と言われたのだけど、個人的には芽が土からにょっきり出てくるのを見守る感じが好きだし、多少種を無駄にしてもいいかな、と思いながら、試行錯誤しています。「枝豆の種の袋に書いてあった日程を守って蒔いたんだけどねー」という話をしたら、「あんなの信用したらあかんよ」と一刀両断。

「豆は田植えの頃に合わせて畔に種を蒔くもんや。田植えの時期にはまだちょっと早いやろ?種の袋に書いてある種まき時期を鵜呑みにしたらあかん。」

とのこと。やっぱり農業のプロの家で育った人の言葉は重いわ。