Yankeesの試合を見てきたぞ

昨日、会社の社内イベントで、Yankeesの試合を見てきました。といっても、松井がいた例の「ニューヨーク・ヤンキース」ではありません。会社のあるStaten Islandに本拠地を持つ、Staten Island Yankeesです。日本語の公式サイトhttp://www.siyanks.jp/もあるので、そこから抜粋してみます。

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メジャーのヤンキースブロンクス ボンバースなら、弟分のスタッテンアイランド ヤンキースはベイビー ボンバースと呼ばれている。

1999年、前オーナーであるスタン・ゲツラーは、当時ニューヨーク市長だったルドルフ・ジュリアーニ氏とヤンキースのオーナー、ジョージ・スタインブレナー氏と交渉を重ね、既にヤンキースの組織下にあった1A、オニオンタのチームを買収し、チームをスタッテン アイランドに移転させる事に成功した。

移転から2年間は地元の大学のスタジアムを借りて試合を行っていたが、ついに2001年、マンハッタンを一望することの出来る最高の球場、リッチモンド カウンティー バンク ボールパーク@セント・ジョージが完成した。

99年の創立以来、2000年、2002年、2005年、2006年とすでに4度のリーグ優勝を飾り、メジャーのヤンキースと共にチャンピオンチームとしてファンには愛されている。

2006年秋、ニューヨーク ヤンキースおよび、マンダレイ・ベースボール・プロパティーによる新オーナーシップの下、チームは新たなスタートを切った。スタッテンアイランド ヤンキースの他にも6チームを運営するマンダレイ・ベースボール・プロパティーは、エンターテイメント色の強いイベントなどで、多くの観客を魅了するグループである。そのマンダレイとニューヨーク ヤンキースという巨大ブランドの力強いサポートをバックに、スタッテンアイランドは今シーズンも熱い戦いに挑む。

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いわゆる「マイナーリーグ」の球団ですね。でも、だからといって侮るなかれ。ホームスタジアムの「リッチモンド カウンティー バンク ボールパーク@セント・ジョージ」は、スタッテン島とマンハッタンを結ぶスタッテンフェリー乗り場のすぐそば。観客席は内野側だけにあり、外野席はなく、そのまままっすぐハドソン川の河口をへだててマンハッタンが一望できます。


こんな感じ。気持ちよさそうでしょ?

まず驚いたのが、前日の試合が雨で流れて、今日はダブルヘッダーになります、と言われ、なので1試合は7回で終了です、と言われたこと。試合の開始時間を早めて、7回ずつの試合を2試合、30分の休憩をはさんで行う、というルール。面白いよね。おかげで、試合開始から終了までの流れを2回楽しむことができました。

試合内容も、マイナーリーグとはいえ十分スピード感にあふれていて興奮する。常時90マイル以上の速球を投げ込むピッチャーや、ファインプレー、1点差を争う緊迫した場面で投入される抑え投手の好投。技術的には日本のプロ野球の方が洗練されている感じはしたけど、それでも十分面白い。

そして各イニングごとに挿入される観客参加型の色んな企画。それを客席全体で盛り上げるのが、フィールドと客席が一体になって楽しむ米国流。試合開始前の「God Bless America」斉唱(もちろん全員起立します)から、球団のマスコットの着ぐるみと観客の中から選ばれた子供のボクシング試合、椅子取りゲーム、綱引き大会(最後はマスコットが負けて子供が勝つお約束)、と、次から次へと違うイベントが出てきて全く飽きさせない。外野の大スクリーンに「婚約おめでとう!」なんてメッセージが出たり、「さぁ、Kiss Timeです!」なんてDJが言うと、観客席のカップルをスクリーンのカメラが映しだし、撮られたカップルはキスしないといけない、とか。4回裏(本当は6回裏、7回の攻防前に行われるみたいだが)の「私を野球場に連れてって」の大合唱もお約束。目いっぱい楽しませていただきました。最近の日本の野球場もずいぶん色んな工夫をこらしている、という話ですし、そもそも日本のプロ野球を最近球場に見に行っていないので、そういう比較はできないのだけど。

試合は2試合ともYankeesの勝利で、お客様たちも大満足。試合後には、外野席側の広場で、マンハッタンを背景に盛大に花火が上がる。この花火もまた、なんともアメリカっぽい。どこがアメリカっぽいか、というと、説明しにくいのだけど、簡単に言うと「間」がないんだね。

日本の花火大会とかだと、どどどどどん、と派手に何発も打ち上げた後、一瞬の静寂があり、一筋の光がしゅるるるる、と天に昇っていって、どどん、と大輪の花が開く、という時間がありますよね。そういう「間」のうちに高まる期待感・緊張感、何が空に広がるか、と想像をかきたてる時間。でもこっちの花火にはその「間」がない。確かに花火の数に増減はあるんだけど、とにかく切れ目なくどんどこどんどこ打ち上がる。それも、日本の花火のようなもっちりした質感がなくて、なんだか軽い。火や色の密度が薄いというか。

色んな意味で、彼我の差を感じながらも、こういうのも楽しいじゃん、と思いながら、軽やかにはじける火の花々を眺めておりました。なかなかしんどいことも多いですが、楽しいことだってある。まだまだ振幅の激しい米国生活を送っております。