自己鍛錬

土曜日、大田区民オペラ合唱団の「ノルマ」の練習に。イタリア語がイタリア語らしく聞こえるように、子音をすごく立てるように指導されるのだけど、これがなかなかうまくいかない。子音を飲み込んでしまう悪い癖が、今回はかなり足を引っ張っている。秋までの大きな課題。

日曜日、山口悠紀子先生のお宅にお邪魔して、久しぶりのレッスン。Kの子音や、うがいをする時ののどの動きを利用して、軟口蓋から上を意識するレッスン。舌を出したまま発声して、ノドの奥を広げる発声。例によって1時間以上、発声練習したのだけど、全くノドが疲れない。正しい発声をしていると、ノドに全然来ないんだなぁ。

自分では全然いい声に聞こえなくて、どっちかといえば金属的なカンカンした声を出しているような気がするんだけど、「それがいいんだよ」と何度も言われる。「歌い手が鳴らすのは、声帯と、軟口蓋の上の共鳴箱だけ。それを下半身でしっかり支えれば、あとはホールがいい声に鳴らしてくれるんだから」・・・自分の耳で聞こえてくる自分の声を信じちゃいけないんだよね。分かっちゃいるんだけど、ついついそっちに逃げそうになる。

今度、娘のピアノの発表会で歌う予定の、「待ちぼうけ」をレッスン。休符をうまく使うこと、書かれている音符の強勢と、歌われている情景をいかに一致させるか、という点を重点的に指摘されました。相変わらず、「U」の母音が苦手で、よほど意識しないと綺麗な「U」にならない。ちょっと油断すると音程もあやしくなってしまうので、ノリはよく、でも十分に集中して、注意してやらないとだめだ。

もう一曲、「Ombra mai fu」も見てもらう。一度レッスンしてもらったことがあったのだけど、前半のレチタティーボのところは見てもらったことがないので、ここを重点的にレッスン。ここでも、「とにかくイタリア語の言葉として、きちんと聞こえるようにしないと」と何度もやりなおし。語尾の方が強くなってしまったり、フレーズがブチブチ切れてしまったり、なかなかうまくいかない。まだまだだぁ。

「待ちぼうけ」の方は、娘の発表会で歌う、という発表の場が見えているので、そこに向かって仕上げていかないといけないのですが、「Ombra」の方は、人前で歌う予定は全くなし。それでも、自分のレパートリーにして身につけておけば、いつか人前で歌う機会もあるかもしれない。機会がなければ作ってしまう、という手もあるしね。いずれにせよ、まだまだこれから、学ばないといけないことは一杯ある。これで終わり、ということは絶対なくって、どこまでも、鍛錬を続けていかなければ。