ありともりを尊ぶ

今回はさくら学院ネタです。興味のない方はここでご退出下さいませ。ヲタネタ多くてすみませんねぇ。

さくら学院の歴代のトーク委員長が本当に好きで、リアルタイムで見てなかったはずの初代杉崎寧々さんから、野津友那乃さん、白井沙樹さん、黒澤美澪奈さん(MC委員長)、岡田愛さん、麻生真彩さん、と、どの方をとってもいいなぁって思ってしまう。何がいいんだろうなって思うと、それぞれが抱えているコンプレックスや挫折感を乗り越えていこうとする姿にドラマ感じちゃう部分なんだよね。そういうドラマがある意味頂点に達したのが2018年度の麻生さんで、夢見ていた生徒会長になれなかった挫折感を抱えて、でもこの年度のエースとしてパフォーマンスを引っ張って数々の伝説を残したその姿に、これからも麻生さん推し父兄として生きていくことを誓ったのは私だけじゃなかったと思う。

そういう意味で言うと、2019年度のトーク委員長森萌々穂さん、という人には、当初、挫折感やコンプレックス、それを乗り越える葛藤、といったドラマを感じる余地が余りない第一印象があった。頭もよくて社交性もあり、パフォーマンスのレベルも高くて、リーダーシップもあるお姫様。確かに就任の時に、「森の乱」というドラマはあったんだけど、その後はある意味、敏腕トーク委員長として、2019年度の裏番として、今年度のさくら学院を引っ張る安定感のある存在だったのは確か。

でも、さくら学院という「ショウビジネスを目指す少女たちの成長を見せる」場所は、色んな機会をとらえて、一人一人のメンバーが抱えている葛藤や一筋縄ではいかない揺れ動く感情の裏面をちらちらと見せてくれる。freshの仕切りがうまくできなくて森さんが号泣した回が象徴的だったりしたのだけど、森さんのそつのなさとか、当意即妙の対応、ぶりっ子キャラといった彼女の持つスキルが、自分自身の中の弱さとか自信のなさを覆い隠して、外界と戦うための武器として機能しているように見える瞬間が結構あって、そういう瞬間を見るたびに、この人の魅力がどんどん増していった。森さんの一年間の、自分自身との闘いと、自分に向けられる外からの視線との闘い、という物語が、2019年度のさくらの中に沢山あった物語の中でも、一つの大きな魅力的なStoryだった気がするんです。

生放送やライブ舞台しか見ていないで、あまりメンバーの個人的な心理や性格を想像するのはよくないとは思うのだけど、森さんという人は意外と、表に見えているほど社交的な性格じゃなくて、実は人見知りで警戒心の強い所がある気がするんだよね。自分の心を開くのが苦手なんだけど、そういう心を鎧うためのそつのなさと社交性を演じる頭の良さも持っている、でも本当は凄く繊細で、傷つきやすい小動物のような本音がちらっと見える瞬間がある気がするんですよ。

そういうツンデレ感が見えてくると、もう森さんの姿から目が離せなくなってくる。外界との折り合いを必死につけているような緊張感が、外に向かって激しい攻撃的なパフォーマンスになって表れた時の、硬質で研ぎ澄まされた印象に心ぎゅっとつかまれる気がする。アオハル白書やLet's Danceの森さんのパフォーマンスには、なんだか痛々しさすら感じるくらいのヒリヒリする切迫感があって、この人の持つそういう緊張感が、2019年度のさくらのパフォーマンスを一つ違う次元に高めている気がするんです。

そんな森さんが、外界との戦いのパートナーに選んだのが、やっぱり同じように人見知りで引っ込み思案な有友さんだ、という所が、ありともりのコンビを神聖化する要因だったりするんだな。超絶美人で万能型のパフォーマーなのに、内向的で他人への気配りが強すぎて今一つ一歩前に出られない有友さん。そんな有友さんが前に出ていくための勇気を与えている森さんのパッションと、森さんの心の支えになっている有友さんの優しさが、この二人の人見知りさん達を他のコンビとは違うもっと深い絆で結んでいるように見えちゃうんだよね。

繰り返しになりますけど、ここに書いたことは、彼女達が我々父兄に見せる本当にわずかな表情や言葉だけで広げた妄想に過ぎません。ご本人たちが見たら、キモいドルヲタの戯言にしか見えないかもしれないんだけど、こういう妄想や勝手な物語がどんどん膨らんでしまうのが、このさくら学院というグループの魅力、というか魔力なんですよね・・・