今年の夏のさくら学院は本当にイベントラッシュで、ざっと並べてみても、
8月4日、TIFスカイステージ・ホットステージに出演
8月11日、公開授業、一五一会の授業
8月18日、ちゃおガールオーディションにゲスト出演
8月24日、スタンディングライブ、夏のミュージックアワー
と、毎週のようにイベントがありました。逆に9月になって、今週末は生徒さんたちに会えない、とロスにはまる父兄さんが続出する始末。これ以外にも、MOMOKO-METAL爆誕、森さんの軽妙な仕切りが楽しめたJFNPARKのラジオ配信、山出さんの安定の活躍、新谷さんのラジオ配信や、FACTORY GIRLSでの日髙さんのアンダースタディとしての活躍など、卒業生の活躍も報じられ、父兄にとって嬉しいニュースが続きました。
私自身は、公開授業の一時限目と、スタンディングライブの昼夜公演に参戦しましたが、そこで感じた印象や、TIFの映像などの印象をまとめると、この夏は、2019年度のさくら学院にとって、一つのチームとして絆を深める意味で大きなターニングポイントであり、そしてひょっとしたら、さくらの歴史の中でも、後から振り返って大きな転換点になったともいえる夏だったのかも、と思ったりします。
2016年度の「秋桜学園合唱部」の舞台、2017年度のアミューズフェスへの参加、そして、2018年度の学院祭の「時をかける新谷」の寸劇が、それぞれの年度のチームビルディングに大きな役割を果たしたように、さらに、その後のさくら学院の在り方や成長の方向性に大きな影響を与えたように、今年の夏のイベント、特にTIFとミュージックアワーは、このグループの今年度のチームを作り上げる意味でも、そしてこれからのさくら学院の道筋を示す意味でも、そして何より、これまでのさくら学院の紡いできた物語を継承する、という意味でも、大きな夏だったような気がします。まだ振り返るのは早くて、今年度には学院祭やRoad Toなどの大きなイベントがまだまだ待っているんですけど、それでもそう思ってしまうくらい、TIFとミュージックアワーの舞台には、色んな物語が詰まっていた気がします。
さくら学院というのは部活なので、毎年メンバーが入れ替わってしまう。「今年はいいよね、来年もあるから」という言葉が通用しない。今年度のメンバーでこの舞台に立てるのは一度きり。そういう気迫と、また再びこの舞台に立てた、という喜びが爆発していた感じのTIF。ステージの映像を見た感想だけで言うと、他のアイドルさん達やそのファンの方たちの視線もあり、新年度初の大きな舞台ということもあり、生徒さんたちはむしろ、お互いの笑顔を確かめ合ったり、お互いのアイコンタクトを多くしたりして、互いの絆を確かめながら、自分たちがどこまでできるのか測っているような感覚がありました。そして、またTIFに戻ってこれた、という充実感と笑顔。
そんなTIFで自分たちの可能性を確認した後に披露されたミュージックアワーでは、ここまでできる自分たちの力で、過去のさくら学院が積み上げてきた物語を歌い継いでいくのだ、そして超えていくのだ、という気概を強烈に感じました。何よりも、昼夜公演で披露された曲数の多さ。ざっと並べただけで、全16曲。これを4月から夏にかけての期間にここまで仕上げてくる集中力。
昼公演:
1.負けるな!青春ヒザコゾウ
2.Hana*Hana
3.Hallo!IVY
4.チャイム
5.ベリシュビッツ
6.島人ぬ宝(一期一会伴奏)
7.キラメキの雫
8.FRIENDS
9.message
E1 ミュージック・アワー
E2 君に届け
夜公演:
1.FLY AWAY
2.オトメゴコロ
3.チャイム
5.Hana*Hana
6.島人ぬ宝
7.キラメキの雫
8.FRIENDS
9.Carry on
E1 ミュージックアワー
E2 夢に向かって
これまでのさくら学院が積み上げてきたものを歌い継いでいくのだ、乗り越えていくのだという気概を一番感じたのは、なんといっても夜公演で披露されたCarry onでした。2018年度の中三の表現力があったからこそ完成した、さくら学院の一つの到達点とも言えるこの楽曲に挑戦した2019年度の気迫。もちろん歌唱の表現力はまだまだ未熟な部分はあるけれど、それでも、2019年度中三のそんな想いを、中二や中一の伸び盛りの歌唱がしっかり支えて、夜公演のCarry onでは、私を含め、頬を濡らす父兄さん達が沢山いらっしゃいました。
小中学生の可能性や能力をあなどってはいけなくて、彼らに高いハードルを与えれば、想像以上の成長を見せてくれるもの。そういう意味で、この夏のイベントラッシュを経て、一番成長したのは中学一年・二年生の中堅メンバーなんじゃないかな、と思います。パワーを増した八木さん、安定感と外向きのエネルギーが迸り始めた田中さん、全体のシンクロ性を超えるキレ味のダンスと、安定した歌唱の戸髙さん、恵まれたシルエットと笑顔でダイナミックなダンスを見せる佐藤さん。そして、振りまく笑顔の魅力が半端ない白鳥さんと、楽曲の物語への表現意欲が半端ない野中さん。
この夏を経て、さくら学院の大切な伝統が、中学一年・二年の中堅メンバーに受け継がれたことで、次の10年に向かうこれからの物語への基礎が作られた、今年の夏はそんな意味合いを持っていたのかもしれない。この夏の物語は、これまでのさくら学院が積み重ねてきた物語の新章であり、これまでのさくら学院の物語を歌い継いでいこうという意思の物語であり、そしてその物語が、次の10年に続くこれからのさくら学院の物語へとつながっていく。Carry onの冒頭に流れる時計の音のように、受け継がれていくさくら学院という長い物語の大きな一章をじっくり味わえた、とても濃い夏でした。