ラルテさんに行く

今日はガレリア座の制作発表があり、その帰り、娘と女房が青山の美容室、ラルテ(hairdressers&make up artists L'arte)に行く。ガレリア座の舞台でヘアを担当してくださっている馴染みのお店です。パパは手持無沙汰だったので、表参道のカワイ楽器に寄ったりして時間をつぶしてから、お店にお邪魔。店内の待合室に置いてあった本を手に取ってみる。その中に、ヴィダル・サスーンの業績をまとめた本があって、眺めてみると結構面白い。そもそもヴィダル・サスーンというのがシャンプーの名前じゃなくて、人の名前だ、ということを知ったのは、L'arteさんのホームページにオーナーの松本さんが書いていたブログを読んだおかげだったりする。ヴィダル・サスーンが現れる以前、第二次大戦前あたりの欧米では、イングリッドバーグマン風のショートカットか、ロングかどっちかしかなくて、その髪に応じたヘアメイクは自宅で自分でやるのが普通だった、とか、そのヘアセットを崩したくなくて、女性は一週間に一回しかシャンプーをしなかった、とか、多くの家庭では、金曜日の夜がシャンプーの日、と決まっていた、とか、面白い話がいっぱい。ヴィダル・サスーンがボブ・カットでまさにヘアメイクに革命を起こした1963年というのが、ビートルズのデビュー時期に重なっている、というのも面白いよね。朝ドラの「カーネーション」で、イヴサンローランが「トラペーズライン」を発表して、当時のファッションに革命を起こす様子が描かれていたけど、ヴィダル・サスーンのボブ、というのも一つの革命だったんですね。こういうヘアメイクの歴史っていうのも、時代を映しだしていて面白いんだろうなぁ。

ラルテさんで娘は髪型を整えてもらい、女房は来週のリサイタルに備えて色も合わせてきれいにしてもらいました。そのあと、ラルテさんの近所の九州料理屋さん、「九楽々(くらら)」というお店に行く。偶然見つけたお店だったんだけど、どのお料理もおいしく、特にもつ鍋とあぶり明太子に舌鼓を打つ。来週は女房のリサイタル、11月には麗鳴が府中市合唱祭に出るし、来年の4月のサントリーホールでの20周年演奏会に向けて、ガレリア座も走り始めました。相変わらず盛りだくさんな日々ですけど、美味しいものをしっかり食べられればそれが一番の幸せ。残暑にめげずに頑張っていこうと思います。


綺麗になった娘の後ろ頭。ラルテさん、これからもよろしくお願いいたします。