「鎌塚氏、すくい上げる」・府中市青少年音楽祭、など、週末の色々イベントを

この週末は、娘が学校の英語合宿で八ヶ岳に出かけてしまい、またしても夫婦2人で過ごす。下北沢にお芝居を見に行ったり、合唱団の本番舞台があったり、色々と忙しく過ごしました。

土曜日は、本多劇場で上演していた、倉持裕さんの「鎌塚氏、すくい上げる」を見に行く。女房が面白そうだ、と見つけてきたお芝居、当日券でふらっと入ってみました。下北沢にお芝居を見に来るのは久しぶり。しかしいつ来ても、街を歩いている人の誰もかれもが演劇関係者に見えてしまう不思議な街である。

「鎌塚氏、すくい上げる」は、肩の凝らないシチュエーション・コメディで、スピード感もあってとても楽しめました。加藤健一事務所の作品とか、三谷幸喜作品の水も漏らさぬ完成度と比較すると、ちょっと力技感もないわけじゃないんだけど、それでも十分面白い。満島ひかりさんの体当たりのお芝居、三宅弘城さんの端正な舞台人らしいお芝居も素敵だったんだけど、田中圭さんの神経の行き届いたお芝居と、六角精児さんの自然なんだか芝居なんだかもう分からない所までいきついてしまった熟練の芸に感動する。久しぶりにストレート・プレイを見たんですけど、やっぱり舞台はいいねぇ。劇場の扉を開いて、船のセットがどーん、と目の前にあるのを見るだけでわくわくしてしまう。


ホームページに出ていた舞台写真。面白かったなー。

土曜日の夜は、麗鳴として、日曜日に開催される府中市青少年音楽祭に参加する、ということで、その練習でした。先日の演奏会でやった曲をいくつか、メドレー形式でやる。演奏会の時よりも、かなり参加人数が減ってしまったので、少人数のアンサンブル、という感じになります。私は合唱なんぞを長年やっている癖に、倍音を聞く能力に欠けているものだから、こういうアンサンブルをどう作っていけばいいのか、今一つ分からない。ただ、演奏会で一度やった曲、ということもあったので、今回は頑張って暗譜でやってみよう、と、楽譜を持たずにチャレンジしてみました。

日曜日、本番会場に行ってみると、参加者のほとんどは小学生や中学生。我々と一番年齢が近い合唱団も、中学校合唱団のOB/OG、つまり高校生や大学生が作っている合唱団で、麗鳴の年齢の高さが際立つ。まぁ、青少年の子供たちに、大人になったらこんな曲もできるようになるよ、みたいな感じで歌ってみたら、と開き直る。

府中市青少年音楽祭は、27回目、ということで、1日目は器楽による合奏、2日目が合唱、という2日間のイベントです。ほとんどの参加団体が小中学生、あるいは高校生、というのも驚きですが、1日目のプログラムに、和太鼓のグループが多数参加しているのに驚く。団体名を並べてみれば、
 
府中第十小学校和太鼓クラブ
府中第二小学校和太鼓クラブ
府中第二中学校和太鼓部
府中第三中学校和太鼓部
府中東高校和太鼓部
府中ジュニア・ジャズ・スクール
府中第二小学校ウインドオーケストラ
小柳ウインドオーケストラ
府中シンフォニックウィンドアンサンブル
府中第四中学校お囃子部
白糸台小学校和太鼓クラブ
矢崎小学校和太鼓クラブ
府中第四中学校和太鼓部
浅間中学校和太鼓部
鼓太郎(こたろう)
明星(めいせい)小学校マーチングバンド
明星(めいせい)学苑ジュニアオーケストラ
府中ジュニアウィンドオーケストラ
府中市青少年吹奏楽
 
全19団体のうち、10団体が和太鼓。お囃子部まで入れれば、11団体が和楽器の団体。さすが、大国魂神社を擁する「お祭りの町」府中ならではの布陣。ついでに、合唱の部の参加団体を並べてみると、
 
矢崎小学校合唱クラブ
府中第三小学校合唱団
新町小学校合唱団
府中第四中学校合唱部
混声合唱団A.D.A(アデア)
府中西(にし)高校合唱部
府中市中学校連合合唱団
白糸台小学校合唱団
本宿小学校合唱団
府中少年少女合唱団
混声合唱団麗鳴
 
というラインアップ。合唱人口が低迷している、と言われる昨今、小学校・中学校で、これだけの音楽祭ができてしまうだけの層の厚さがある、というのは大したものだ、と思いました。それだけ指導者の先生方がしっかりしている、ということなんだろうね。府中第四中学校合唱部、府中西高校合唱部の演奏は、さすが、という感じでしたし、A.D.Aの伸び盛りの演奏も素晴らしかった。府中市内の中学校の合唱愛好者が集まった府中市中学校連合合唱団が舞台に並んだ時は、その人数と声の厚みに感動しました。


FACEBOOKにもアップした写真。小さな共演者の皆様方。

肝心の麗鳴の演奏は、相当独りよがりの歌で、全体のハーモニーをかなり壊していた部分があったらしく、客席で聞いていた女房には酷評をもらってしまったのですが、演奏会で譜持ちで歌った時と、今回、暗譜で歌った時で、体の動かし方、声の表現の仕方が全然違うことにも面食らう。考えてみれば、合唱曲を暗譜で真面目に歌ったのって、大学以来だったりして。そういう意味では、暗譜で合唱を歌った時の周囲への配慮の仕方なんかも、十分自分の中に落とし込めてないんだな、と改めて思う。暗譜で歌うと、自分の中にあるものとだけ会話してしまう感じになってしまうので、独りよがり度が上がってしまう。ただでさえ倍音をきちんと聞ける人間ではないのだから、他のパートの声に相当耳を使わないといけない。また一つ、課題をもらった気がしています。

終演後は、女房と二人で、調布駅前のala pinceという南欧料理のお店へ。お料理もお酒もおいしくて、店員さんのサービスも行き届いたよいお店でした。


ごぼうときのこのペペロンチーノ。美味しかったぁ。

調布・府中近辺は、味スタでAVEXのイベントがあったり、調布よさこいがあったり、イベントづくしの週末だったようですが、うちの夫婦もそれなりにイベント盛りだくさんで楽しみました。これから娘が出かけることが多くなると、こうやって夫婦でうらうらと過ごす時間も長くなるかもね。