ほぼ出発日が決まりました。

大変ご無沙汰してしまいました。海外赴任に向けての各種準備が佳境に入り、無闇にバタバタしておりました。そういうバタバタの中でも、歌舞伎座のさよなら公演を見に行ったり、ガレリア座の通し練習に参加したり、色々とインプットやアウトプットはあったんですが、日記にアップする余裕が全くなく、本当に久しぶりの更新です。

出発日は、「ほぼ」4月14日と決まりました。米国の就労ビザを取る手続きにとにかく時間がかかってしまって・・・こちらの段取りの悪さも手伝って、一時は4月末くらいまでずれこむんじゃないか、と心配していたのですが、色んな手を使って、なんとか4月中旬に渡米できる見込が立ちました。もちろん、米国大使館から、「こんな危険なやつに就労ビザは渡さん」なんて言われたらまたゼロスタートなんだけどね。

ビザの取得には、以下のような手順を踏みました。

・米国で会社が契約しているビザ取得手続き専門の弁護士に、必要情報を提出。

学歴含めた履歴書、過去の犯罪履歴の有無、本人の出生地や誕生日、戸籍、住所情報、といった基本情報だけでなく、自分の両親の姓名・生年月日から、女房の両親の姓名・生年月日まで、微に入り細をうがって、という感じで根掘り葉掘り聞かれます。履歴書でも、最近の職務で、何人の部下を従えていたか、とか、いくらくらいの予算を管理していたか、とか、細かく記入して提出します。

・弁護士さんから、D160という書式申請用データ、というのがデータファイルで送られてくる。

・米国国務省の申請ページにアクセス。D160のオンライン申請をする。

弁護士さんから送られてきたデータをそのまま「アップロード」すれば、上記の根掘り葉掘り聞かれた情報がイッペンに入力される。それを次々チェックしていくのだけど、チェックしてもチェックしてもページが終わらない。全部で20ページくらいあったかな。弁護士さんに手伝ってもらわないで、個人の力で全部オンラインで記入していくのはほとんど不可能じゃないか、と思われるくらい、入力するべき項目が膨大。しかもこのオンライン画面、20分以上アクセスしていると切断されてしまう、とか、すぐフリーズする、という代物で、マメに画面を保存しながら進まないと、とてもじゃないけどCompleteできません。頭で考えた仕組みは素晴らしいけど、運用が全然うまくいかない米国システムの典型。

・全ての入力項目が記入されているのを確認したら、画像データにした自分の顔写真をアップロード。

この写真の規格も、縦横正方形、ピクセル数は何ピクセル以上何ピクセル以下、ファイルの大きさは何キロバイト以下、顔の縦の長さは写真全体のxx%以上ないとだめで、といった規格が厳密に決められている。自分の顔写真ファイルがうまくアップロードできた時は、本当にほっとする。

・申請終了すると、「申請書が提出されたことを確認しました」という確認書と、確認番号が出てくる。このページを印刷して、今度は日本の米国大使館のページにアクセス。

・米国大使館のページで面接の予約を取ります。私の場合、東京の面接予約の時間は完全に埋まっていて希望日程で予約できず、大阪領事館の窓口に予約しました。実家への里帰りを予定していたので、ちょうどいいや、と決断。

・さて、予約するぞ、と面接予約のページにアクセスしたら、「あなたのPCからはこのページにアクセスできません」というエラーメッセージが出る。なんでやねん。旅行代理店の方に聞いてみたら、「たまにこういうことがあるんですよねー、しばらく待ってみてください」と言われる。いらいらと2時間ほど待って再度アクセスしたら、今度はOK。やっとアポイントが取れる。

・米国の弁護士から、米国の職場の担当者の署名入りの必要書類の束が送られてきます。これに、パスポートや、上記の申請確認書や、アポイント予約の確認書などの書類をセットにして、クリアファイルに入れ、面接に持参する。

・・・ここまでの手続きに、私の場合ほぼ丸々4週間を費やしました。移民に寛容だった米国も、911以降、入国審査にはナーバスになっている。でも、移民によって支えられてきた国、という自覚があるから、移民を制限する、と声高には言えない。結果として、移民のための手続きを煩雑かつ高度にすることによって、実際上問題のある人たちの流入を阻止する・・・どうもそういう意図が背後に見え隠れします。「この者の心臓の近くの肉を1ポンドとってよろしい。でも血は一滴もとってはならない」・・・ううむむむ。

来週予定されている大阪領事館での手続きその他、色々また進展があればレポートします。世の中知らないことがまだまだ一杯あるねぇ。

ワンダフルワンコも引き続き掲載中!!

第11話「なんだろう・・・?」

第12話「坂」