近況です。

最近、日記を書く時間と気力がなくって、この日記も更新がちょっと滞っていました。それなりにインプットはあるのだけど、忙しさの中で埋もれていってしまう。それが怖くて、きちんと記録を残しておきたい、というのがこの日記の主旨なんだけどね。

というわけで、最近のインプットを適当に並べてみます。

先日の日記にも書いた、岡本綺堂「影を踏まれた女」を読了。いいです。すごくいい。「利根の渡」は、他のアンソロジーでも読んだことがあったのだけど、その他の短編も味わい深くて実にいい。特に、表題作「影を踏まれた女」は、感じやすい少女の感受性、アンファン・テリブルとしての子供の恐怖、神秘的な呪術など、二重三重に仕掛けられた怪奇現象が巧みに絡み合って、見事な美しい織物に仕上がっているような、豊かな読後感のある怪談。月のいい夜に街を歩くのがちょっと怖くなりそうな。

WoWWowで放送されていたロード・オブ・ザ・リング、第二作まで見ました。あと一本。なんだか耐久レースだね。スター・ウォーズもそうだったんだけど、最近のCG映画の圧倒的な物量攻撃にはかなり体力を消耗する。

週末、娘の新体操の練習を久しぶりに見学。しばらく見ないうちに、娘がとっても上手に側転ができるようになっているのを見てびっくり。他の同学年の子供たちの間にいると、結構上背があるのにも驚く。私も女房も、子供の頃はどっちかというと背の低い方だったんだけどね。私の父親が体格のいい人だったから、隔世遺伝かもしれないなぁ。大人になってどれくらいの背丈になるかは、中学校以降の成長期に決まるから、今の体格はあんまり関係ないけどね。それにしても、子供が一つのことを身につけるスピードには驚きます。

土曜日の夜、大田区民オペラ合唱団の「ノルマ」の練習にお邪魔。終幕、ノルマが自分の罪を認めて火刑台に向かう前後、合唱団との掛け合いの表現で苦労する。完全に会話になっているから、自分が何を言っているのかをきちんと理解した上で、ちゃんと「会話劇」として演じないといけない。演じる色気が出すぎてもいけないんだけど、棒読みでももちろんだめ。音楽は音程がついているから、楽譜通りに歌えばちゃんと表情もつくんだし、いいでしょ・・・なんて思うと大間違い。同じ音程・音形、同じ歌詞でも、その時の表情や感情によって声の色が全然変わってくるし、棒読みのような歌ってのは不思議と音程も悪いもんなんです。自分自身とノルマの関係性を自分なりに落とし込んで作っていかないと。

その前に、暗譜に励まねば、ということで、歌詞の対訳を縮小コピーして、通勤電車の中で読めるような文庫本サイズのノートに貼り付けて、アンチョコを作る。私の場合、通勤時間が自習時間なので、この手の縮小版楽譜やアンチョコが必須。これから秋まで、絶え間なくこれを眺め続けるようにしないと。

さらにちょっと色気を出して、ずっと練習しているオペラアリアの歌詞を書き写したりする。イタリア語の逐語訳が分からないので、伊日辞書で引いてみたりするんだけど、伊日辞書ってのはどうしてあんなに引きにくいんだろう。当たり前だけど、全部の単語が原型で書かれているので、文章の中で出てくる変格してしまった単語がそのまま記載されていることがほとんどないんだよね。女房が、苦闘している私を見ながら、「羅和辞典なんかに慣れると、引きやすいんだけどね」と呟く。難しいよぉ。

そういう細かい書き物だのなんだのをしているパパの傍らで、娘は、先週あたりから、折り紙に、「xxちゃんとyyくんがけっこんしました」「ppちゃんとqqちゃんに子供がうまれました」(xxちゃんもyyくんも全部クラスの同級生)などと書いて、イラストを描いた「ラブラブ新聞」というのを何部も作っています。女の子はこういうのが好きだよねぇ。

先週末に、7月に予定している、GAGの第七回公演のちらしのイラストが完成。ガレリア座美術監督のH君に描いてもらった、とっても素敵なチラシです。今回の舞台は、池澤夏樹さんの「南の島のティオ」。H君のイラストを背景に、物語を私が朗読していく朗読劇。また調布の映像シアターで上演するんだけど、今週あたりから、ちらしの配布を開始する予定。ご興味のおありの方いらっしゃれば、詳細はこちら(mixi会員限定ですが)⇒http://mixi.jp/view_event.pl?id=14052309&comm_id=1262584。是非ご来場くださいませ!

日曜日、久しぶりに何もイベントのない日曜日。ちらしの紙を買ったり、娘の靴を買ったり、色々と雑務をこなす。夕食は女房の発案で、娘と私で餃子包み。上手にできてとっても楽しかったね。次の舞台に向けてのゆったりした充電期間。色んな準備が次第に本格化していきます。がんばるぞー。