チーム力

このところ、すーぱー忙しくって、全然日記が更新できませんでした。あーしんど。週末を趣味に捧げて、平日はフルフルで仕事する、という生活は、加齢と共にどんどん辛くなってきますねぇ。というか、自分の年齢を実感させてくれますわ。もう若くないんだから。はあ。

先週末、「モンマルトルのすみれ」の合宿。最後の通し練習では、演出付、オケ伴奏付で、本番さながらの通し練習。これからは、こういう形態の練習が増えてきます。出来としては全然ボロボロで、自分の芝居も途中で崩壊したりして、全く誉められたものじゃなかったんですが、とりあえず課題はある程度明確になったかな、と。これを、これからの1ヶ月たらずの練習で、ぐいっとホンモノに磨いていかなければなりません。

そういう作業を進めていくには、各人の努力も勿論必要です。一人ひとりが、自分のやるべきことをきちんとこなせる状態にすることが最低限。セリフを覚える、とか、自分の音程を確認する、というのはスタートライン。でもこれからは、そこから先の練習を煮詰めていかないとダメ。セリフも音楽も、「アンサンブル」を磨く、という作業に突入していきます。

こういう作業をする時、一番大事なのは、各人の努力、というよりも、ソリストたちのチームワークだったりします。今回、主役の「すみれ」を囲むモンマルトルの芸術家たち3人、という「4人ユニット」が、一つの核になるわけですが、この4人の間のコミュニケーションや、息の合わせ方、セリフの間やリズムのコンセンサスをどう取るか、というのが、すごく大事な要素になってくる。

そういう「アンサンブル」というのは、意外とシンプルな方法で磨かれていったりするんです。例えば、「やたらとくっつく」=スキンシップをとる、とか、やたらと視線を交わす、とか。先日の日記に書いたような、「セリフには書かれていない」、「言葉にならない」コミュニケーションの方が、お互いの理解や間を揃えていく大事なツールだったりする。

プロの役者さんだと、こういうコミュニケーションをとることも仕事のうちですから、キライなヤツとだって舞台上や稽古の場ではものすごく密にコミュニケーションをとって、舞台が終わればそっぽ向いてる、なんて器用なことだってできると思います。でも、我々素人というのは、悲しいかな、そういう切り分けがあんまり上手じゃなかったりする。その「チーム」の中の人間関係が、舞台の出来を左右したりすることも結構あるんです。

今回の「モンマルトルのすみれ」では、前述の「4人ユニット」が、すごくしっくりきている感じがあります。別に、4人でベタベタ仲良し、なんて訳じゃないんですが、それぞれが、いい舞台を作るために、自分の課題や大事なことについて一生懸命向かい合っている感じがある。アウトプットはまだまだ低レベルなんですが、これからの練習で、このチーム力をどんどんアップして、いい舞台にできたらいいよね。

…なんてことを考えていたら、ラウル役のK君が、彼のブログの中で、「青春戦隊ユーゲント」というネタを立ち上げていて爆笑。ユーゲントってのは、「若者」とか、「青春」って意味のドイツ語です。今回の「モンマルトルのすみれ」のキーワード。「若者たち」っていうことだね。みんなすっかりこのネタが気に入って、稽古場では「真性ユーゲント!(4人が並ぶときの基本形)」「変形ユーゲント!(その並びが少し入れ替わったケースのこと)」なんて4人で叫びながらポーズを取っております。ちなみに私はユーゲントブルー。

・・・なんてはしゃいでいたら、ガレリア・オケのコンミスのYさんが、ピットからぼそりと、「4人とも全然若くない…」と呟いていた。失礼な。というわけで冒頭に戻ってくるわけです。どーせワタシャくたびれたサラリーマンさ。リポビタンD飲んで頑張るか。残業残業。あーしんど。