なんでだろ?

今日も忙しくて、あんまり中身のある文章が書けません。でも一つだけ。昨日、「日常の疑問」の話を書いたんですが、最近とっても不思議でしょうがないことがある。どうして小学校でスクールバスを導入しよう、という話が議論されないんだろう、という疑問です。

広島で、栃木で、長野で、と、小学生が犠牲になる痛ましい事件が続いています。こういう事件が起きるたびに、「通学路での安全を!」という議論が高まる。防犯ブザーだの、GPS携帯だのが議論される。でも、「だから通学バスを導入しましょう」という議論が出てこないのはなぜなんだろう?

米国は、小学校の通学エリアが広いのと、やはり防犯の目的で、どこでもスクールバス通学が一般的だと聞きます。日本でだって、公立小学校には充分な敷地もあると思うのだけど、どうしてスクールバスを導入しましょう、という話にならないんだろう。何か理由があるのじゃないかな、と思うほど、マスコミにしても行政にしても、「スクールバス」「通学バス」という単語を出してこない。気が付いてないはずないと思うんですがね。何か問題があるのかなぁ。

私なりに考えた理由としては、全国の学校にスクールバスを配備するには、道路事情に格差がありすぎる、という理由くらい。でもさ、だったら、各地方自治体が、それぞれの事情に合わせて配備できるようにすればいいよねぇ。自動車メーカーだって別の市場が生まれるわけだし、何がネックになって議論の俎上に上らないのか、どうしても理解できない。幼稚園の通園バスはこれだけ一般的だっていうのになぁ。

学校の責任範囲は学校の敷地内だけで、その外にまで責任は取れない、とか、放課後のことは責任外だ、とか、事故が起きたら誰が責任を取るんだ、とか、そういう下らない責任所在論で、議論ができない状態になっているとしたら、情けない話だと思いますけど。でもひょっとしたら、それが一番ありうる話かもしれないですね。

子供の安全確保のために、地域コミュニティの協力が不可欠、なんて議論が大勢ですけど、学校のご近所の方々が四六時中目を光らせているわけにもいかないでしょう。保護者が必ず送り迎え、なんて話も、仕事をどうするんだ、とか、現実的には壁がある。理想論を語る前に、できるベストの手段を、と考えたら、スクールバスってのは結構導入しやすい改善策だと思うんだがなぁ。