乞食学生のオケ練習にお邪魔する

大森での合唱団の練習が終った後、環七から中原街道に入り、山手通りを北上、新宿文化センターへ。ガレリア座のオケ練習に顔を出す。オルレンドルフのクプレと、先日全然練習にならなかった第2幕のフィナーレ曲の練習だ、というので、少しでも曲に触れておきたいと思って飛び入り参加したのです。

しかし、オケ譜がこんなにタイヘンなものだ、というのは知りませんでした。以前、「オケ譜の間違い探しという、恐ろしくつまらない作業には、かなりの時間が必要なんだ」という話を、オケの方から聞いてはいたのですが、こんなにひどいとは。

「36小節休みって書いてあるのを手書きで消して、
16小節って書き換えてあるんですけど」
「それそのままやったら先に終って休めるねぇ」
・・・・
「この小節は8分・8分・4分、次の小節は8分・8分・4分」
「ボクのは888、888」
「888、884だよ」
「なんか暗号みてぇだな」
・・・・
「ダルセーニョが3小節目にあります」
「ボクのは4小節目」
「私のは5小節目」
「3回くりかえしです」
「くりかえしなんかないよ」
「ボクのは2回」

とかなんとか、もう何がなんやら分からない(^_^;)。

練習時間の3分の1、ヘタをするともっと多くの時間が、そういう楽譜確認で割かれてしまうんですね。タイヘンだ。

でも逆に、そういう楽譜確認の作業の中で、「この音をこの楽器が出しているのか」というのがクリアに見えて、傍観者として見ている分には、すごく面白かったです。当事者の皆さんはほんとに大変そうで、こんなのんきなことを言って申し訳ないんですけど、例えば上記の暗号の話でも、888・888がいいのか、888・884がいいのか、ということを考えると、曲の中でどうあるべきか、つまり、曲がどう作られるべきか、ということを考えざるを得なくなる。地味でつまらない作業かもしれないけど、実はすごく大事な作業なんだなぁ、と思いながら見ていました。

肝心の歌の方は、まだ全然ヘロヘロです。ただ、2幕終盤でオルレンドルフが歌う、「世の中全てカネ次第さ」というクプレは、旋律自体がシンプルなので、いろいろと遊べそう・・・というか、遊ばないと絶対面白くならない曲である、ということが見えてきました。どんな訳詞ができてくるか、楽しみです。

2幕のフィナーレ曲は、全体の構造がやっと見えてきた気がしました。先日は音取りで精一杯だったところも、なんとか確認ができて、歌として歌える前段階にまでは到達したかな、という気がしています。今週末には、また新しいインプットがあるので、今までのインプットを常に整理しながら進んでいかないと。

練習が終って、帰宅してみれば、お祭りで購入したスカートやティアラを身につけた娘が、玄関先でスカートをつまんでお辞儀をしてくれました。お父さんはあっけなく撃沈。ちょろいもんです。

さて、こうして盛りだくさんの週末は終了。また今週末の活動に向けて、がんばるぞ。