通勤途中のCD

11月もそろそろ半ばになり、こちらはどんどん寒くなってきました。昨日はVeterans' Dayということでお休みで、いつものように川沿いのTargetに買い物に行ってきたのだけど、ハドソン河べりから眺める内陸側の紅葉がとてもきれいです。天気もよくて、NYは秋が最もBrilliantな季節だ、という言葉に納得してしまったりする。

車通勤だと、通勤時間中、ずっと音楽を聴いています。こちらには、クラシック専門のFM放送局の、WQXR(105.9fm)という放送局があり、24時間クラシックばかりを流している。たまに好きな曲が流れていると、これを聞いているんですが、大抵の時間は、昔よく聴いていたCDをかけながら通勤しています。昔、というとどのくらいか、というと、J-PoPなんていう言葉が生まれる前の時代だ。ニュー・ミュージック、とか、テクノ・ポップという言葉が生きていた時代だ。そんな言葉はもう死んだなぁ。テクノ・ポップは最近Perfumeのおかげでまたリバイバルしているらしいが。

要するに、20年くらい前まではそれなりにポップスを追いかけて聴いていたんだけど、オペラにはまって全く聴かなくなったのだね。車通勤でオペラを聴くと、なんとなく疲れてしまうので、また軽いポップスに回帰しているのだけど、最近の曲のCDは持っていないから、自然、20年前のポップスやら、30年前のニューミュージックなんぞを聴いているわけです。中島みゆきを筆頭に、山下達郎、PSY・S、種ともこ、YMO、ムーン・ライダーズなんかを聴いている。一番新しいのでも、宇多田ヒカルのデビューアルバムだ。宇多田さんもデビューしてもう10年以上になるんだねぇ。すっかり大人になってねぇ。人間活動にいそしむそうだよ。がんばってねぇ。ジジイのコメントだな。

そうやって懐かしい曲を聴いていると、CD以前のLPレコード時代によく聴いていたアルバムとかも無性に聴きたくなり、マンハッタンのブックオフに行って、大滝詠一オフコースのCDを買ってきてしまった。ジジイの選曲だね。そうだよジジイだよ。開き直るよ。開き直るしかないよ。

話はそれますが、マンハッタンのブックオフ、というのは実に便利で、文庫本の数も豊富。45丁目の5番街と6番街の間にあるんですが、1ドルコーナなんかもあってお値段も手ごろ。昔は1ドルといえば100円だったけど、今じゃ80円だもんねぇ。ブックオフさんも商売大変だろうなぁ。

話を戻すと、CDです。てなわけで、先日、ひたすらに広い広い秋の空を眺めながら、オフコースのベスト盤を流して高速を走っていた。そこでふと思ったのだけど、オフコースって、秋が似合うよなぁ、と。

小田和正さんの声の透明感のせいなのかもしれないけど、秋から冬にかけて聴くと沁みる気がするんだよね。季節に結びついた音楽、というのは結構あるかもしれないんだけど、オフコースが作る音楽って、あんまり、春とか夏の雰囲気がしなくて、非常にはっきり、秋・冬のイメージがある。

あまりクラシック音楽で、そういう季節感を感じたことがない(「くるみ割り人形」とか、明確に冬の音楽だと思うけど、冬を舞台にした「ボエーム」なんか、別に、春とか夏に聴いても違和感ないしなぁ)ので、久しぶりに小田和正さんの澄んだテノールを聴きながら、今の季節に合うなぁ、と改めて思いました。これからどんどん冬が深まっていきます。今度はブックオフで誰のCDを買おうかな。昔散々聴いたユーミンにまで戻るか、それともさだまさしまで戻るか。それは戻りすぎな気もするしなぁ。