白い巨塔最終回

というわけで、今日の感想文は、昨夜の「白い巨塔」の最終回について。

見ちゃいましたよ。カミサンと一緒にTVの前に正座して。
娘が早寝してくれたので、じっくり堪能できました。良い子だぞ。(T_T)

番組全体に対する感想文とか、田宮財前との比較とか、唐沢さんや江口さんの演技に対する感想は、多分ネット上をにぎわせていると思うので、ここでは、自分なりに思った、「製作者のご配慮」についての感想を書こうと思います。
(しかし、唐沢さんの演技は、てらいや力みやケレンを極力排した、本当に落ち着いた素晴らしい演技でしたね。)

製作者側の配慮、というのは、大物と言われる役者さんたちそれぞれに、きっちり「最後の見せ場」を用意してあげてる、その配慮です。

具体的には、以下のシーンです。
石坂浩二さんの、「財前くんは生きています」のシーン。
若村麻由美さんの「そんな生き方を選ぶ人じゃないわ」のシーン。
池内淳子さんの「頑張ったね」のシーン。
西田敏行さんの「髪もホンモノやがな」のシーン。
伊武雅刀さんの「にやり」のシーン。

要するに、「この人のための場面」というのが散りばめられている最終回だったなぁ、と。
少なくとも、田宮財前の最終回には、そういう配慮は感じなかった。
田宮さんの独断場、という感じで、他の役者さんの「見せ場」というのはあまり感じなかったです。

でも今回は、すごく、「ああ、この場面はこの人のために書かれているなぁ」という場面が一杯ありましたね。それぞれにいい場面で、脚本家の方と役者の皆さんが、一つ一つのキャラクターをくっきり際立たせることに成功していたから、こういう作りになったのかなぁ、と思いながら見ました。

特に、西田さんと伊武さんの演技には、ほんとに参りました。
こういう、計算していないようですごく計算されたお芝居を見せられると、役者さんというのは本当にすごい人種だなぁ、と思います。

脇役まで、くっきりとキャラクターが立っているお芝居、というのは、やっぱり魅力的ですねぇ。
三谷脚本とかもそうですが、ほんのちょい役のキャラクターまで十分に練りこまれているお芝居というのは、それだけで、十分見ごたえがあるなぁ、と思いました。