最近の家族のイベントを・・・って、舞台活動ばっかりになっちゃった。

最近この日記では、あんまり家族のイベントについて触れていなかったので、ちょっとまとめて。とはいえ、3人ともほとんど音楽活動についての記述ばかりになっちゃいますが。

娘は、GWの大きなイベントだったピアノ発表会が終了。ショパンの「雨だれ」と「別れのワルツ」を弾いて、色々やらかしながらもそれなりに曲の世界を作れたかな、という達成感で演奏を終えました。10年以上通い続けた秋山美穂子先生のピアノ教室、さすがに高校二年生ということで、今回が最後の発表会にしよう、という話になったのだけど、本人はなんとか続けられないか、と最後までちょっと諦めきれなかった様子。

とはいえ、高校二年生といえば学校生活では幹事学年。部活や委員会での仕事量も責任も増え、受験に向けての勉強の密度も上がっているところに、今月は調布フィルハーモニーで憧れの「悲愴」に挑戦、9月のガレリア座の「マリツァ伯爵令嬢」にも参加、加えて調布フィルでは、「広報担当」というお仕事まで仰せつかっていて、さすがにここにピアノまで、となると無理でしょう、という話になりました。抱えられないくらい「やりたいこと」を抱え込んで、一つも諦めたくない、としゃにむに前進していけるってのは、若さの特権だけどね。父ができることと言えば、娘が夜中までかけて宛名書きと封入をやっていた調布フィル演奏会の案内状封筒の束を、朝の通勤途中にポストに放り込んでくるくらいのお手伝い。まずは走れる限り走ってみて、何かしら見えてくるものがあるといいな、と思います。


ということで、まずは娘の調布フィルの演奏会チラシ。5月29日(日)調布駅前のグリーンホール、入場無料です!お時間ありましたら是非!

女房は、といえば、7月末に東京シティオペラのマスネ「シンデレラ」のタイトルロール、9月にはガレリア座のカールマン「マリツァ伯爵令嬢」のタイトルロール、と通し公演が予定されている上に、東京室内歌劇場でお知り合いになった万年筆好きの歌い手さんたちと、11月12日に万年筆女子のコンサートを開こうと企画中。「シンデレラ」では、フランスオペラは愛の二重唱になると本気になるんだなーと感心したり、「マリツァ」のダンス練のあとのビールを楽しんだり、万年筆女子の会合では、コンサートの打ち合わせ3割、文房具談義7割、みたいな会話を楽しんだり、と、充実した仕込みの期間を過ごしております。

万年筆女子会のコンサートで、女房は、シェイクスピアの詩に、なかにしあかね先生が曲を付けた歌曲集を歌う予定。シェイクスピア没後400年、ということで、今年中にシェイクスピアを歌いたい、と女房が考えていたところに、室内歌劇場の万年筆女子の顔触れを見た、某コロラトゥーラ歌手の旦那さまのバリトン歌手さん(バレバレ)が、「この面子でコンサートやったらすごく面白いと思う」と背中を押してくれて、実現した企画。共通の趣味の話で盛り上がるだけじゃなく、舞台パフォーマンスに向かっていくメンバー全員の姿勢の真摯さが心地よくて、事前の仕込みの段階から楽しくてしょうがないみたいです。私も裏方のお手伝いを仰せつかっているので、いい舞台になるように、頑張りたいと思います。詳細決まりましたらこちらも宣伝しますね。


とりあえずは、7月末の「シンデレラ」を頑張ります。女房は7月31日(日)の出演。閉館間近の渋谷エレクトーンシティでの公演です。


出演者のみなさま。変幻自在の赤塚先生のエレクトーンや、先日のガラコンサートでドラマティックなピアノを聞かせてくれた金子渚さんのピアノも楽しみ。

さて、かくいう私は、といえば、7月3日に、久しぶりのGAG公演を予定。ずっと続けている「南の島のティオ」の朗読パフォーマンスと、マエストローラ音楽院で続けてきたサロンコンサートのカップリング。「南の島のティオ」は初版本が全10編の短編集で、最近出た増補版で1つお話が追加されたんですが、とにかく初版本の10編を全部やりきるぞ、というのが目標。過去、6つのお話を取り上げてきましたが、正直言うと、「やりやすい軽い演目から手を付けた」というのが本音で、残っている4つのお話はどれも、過去上演したものと比べてドラマティックで重いテーマのものが多いです。これを今後どんな感じで上演していくか、今から結構悩んでいるところ。

今回上演するのは、「星が透けて見える大きな身体」。季節にふさわしく、満天の星空が印象的なお話を選びました。池澤ジュブナイルらしく、分かりやすい真っ直ぐな、でも細部まで考え抜かれた冒険譚で、描かれるメッセージは、人の幸福や愛や勇気、人の意思を越えた存在など、大変重くて劇的です。キャラクターの魅力をしっかり伝えながらも、感情過多にならず、演出過多にならず、お客様の胸にふんわりと余韻が残るように朗読できれば・・・と、毎日の通勤電車の中で文庫本片手にぶつぶつ呟いております。


毎回のYahe画伯のイラストも楽しみ。これが僕らのティオの世界で、またここに戻ってきたなぁ、と、上演するたびに思います。

8月にも9月にも、合唱団麗鳴の参加するイベントがあり、9月には別の計画中のイベントもあり、と、予定表は隙間なし。抱えられないくらい「やりたいこと」を抱え込んで、一つも諦めたくない、としゃにむに前進していけるってのは、若さの特権だからね。あれ、オレってもう若くないよな。いやいや、気持ちだけはどこまでも若々しく。とにかく走り続けた先に見えてくるものがあるはずだから。