志摩行ってきました

会社の持っているケーブル陸揚げ局を視察するために、志摩に出張に行ってきました。志摩、というのは、大阪育ちの自分にとっては、小学校の修学旅行で行って以来の場所です。名古屋まで新幹線、その先近鉄特急に乗り換えてはるばる鵜方という駅まで。名古屋を出てしばらくは、山間の鉄道、という感じなんだけど、鳥羽を越えると突然「海辺」の鉄道に変わるんですね。そのへんの変化が面白かったです。


志摩の海はきれいでしたー

海辺の鉄道を走りながら、大船渡の三陸鉄道のことを思い出す。あれもリアス式海岸の景観を楽しめる素敵な鉄道でした。実際、志摩あたりの地元では、東南海地震の際の津波対策、というのが課題になっていて、陸揚げ局のスタッフも、高台への避難経路や手段などについて議論や訓練を重ねているそうです。英虞湾を一望できる横山展望台、というところに上ってそのあたりの説明を受けたのですが、この地形で20メートルを超える津波を想定しないといけないっていうのは厳しいなぁ、と思った。


絵に描いたようなリアス式海岸なんですよね。

富士山が山体崩壊起こしたら御殿場市は壊滅、なんてニュースも最近ありましたけど、備えることは必要でも、どこまで備えるのか、というのは常にコスト含めた実現可能性とのバランスでの議論になる。命には代えられない、とは言っても、「あれば役に立つ日が来るかもしれない」バックアップや冗長化をどこまで許容するのか、というのは難しいところ。そういう難しさを判断するのがリーダーシップのはずなんだけど、リーダーシップのない某政党は、ひたすら最大限のリスクを可能性として指摘して、判断を国民に丸投げするからたまらんよね。20メートルの津波が発生する恐れがあります。言うだけは言いましたよ。それで死んだらあなたのリスクですからね。言うだけは言いましたから、僕の責任じゃないんで。コストがかかるのは今まで放置してきた前政権のせいなんだよねー。これも僕の責任じゃないから。じゃ、あとはよろしく。ときたもんですよ。

言えば言うだけ腹立つので話を変えます。近鉄の駅名なんか見ながら今更思ったんですけど、志摩近辺の地名っていうのはちょっと万葉仮名を思わせるような、雅な地名が多いですね。特に的矢湾の周辺とか、どこか古い日本語の原型を保っているような素敵な地名が多い。英虞(あご)湾だって「こんな漢字で、アゴって読ませるのか」って思うし。少しピックアップしてみると、

阿児(あご)町安乗(あのり)・国府(こう)・阿津摩里崎(あづまりさき)・畔名(あぜな)

なんて地名を見るとなんだかわくわくする。途中見かけた、雲出川(くもずがわ)なんていう川の名前もいいよねぇ。

週末の出張だったので、そのまま兵庫県の実家に里帰り。近鉄というのは名古屋から近畿エリア全域をカバーしているので、乗る電車が最終的にどこに着くのか予想がつかないところがあってドキドキする。私の乗った難波行きの特急にも、名古屋に行きたかった人が間違えて乗ってきて、「松阪で乗り換えてください」なんて言われていたし、ホームを、「これって京都に行きますか?」と叫びながら走っているおばさんとかいたりして。


しかし近鉄特急ってのは窓が広くて、旅情があっていいやねー。

鶴橋で乗り換えて大阪駅まで出てきてみれば、同じホームに色んな特急電車が走りこんできて、思わず写真を撮ってしまった。別に撮り鉄ってことはないんだけど、今日はいっぱい特急を見た日だなぁ、ということで。私なんかどれがどういう特急かよく分からなかったりするんだけど、写真見ただけでわかっちゃう人はたくさんいるんだろうねぇ。



結構ぼけぼけ写真ですが、許してやってつかーさい。