ちょうどいいことを重ねていきたい

10月のGAG公演に向けて、色々と準備が進んでいます。GAGは、女房と私の二人所帯なので、準備は全て2人で作業。音響効果用のMDを作ったり、DMを作ったり、練習会場を手配したり・・・

そうやっている脇で、いつも付き合ってくださる方々に、当日のスタッフをお願いする。皆さん快く受けてくださって、一つのチームが出来上がります。このチームも、我々含めて10名にも満たないくらいの小さな所帯。このこじんまり感が、我々からすると、とても「ちょうどいい」感じがするんだな。

「GAG」というユニットは、今後も、1年に1回ペースで続けていこう、という話をしていて、演者1名の朗読劇(しばらくは、「南の島のティオ」のシリーズ)と、普通のストレートプレイを交互にやっていこう、というプランを立てています。自分なりに、この団体の最大の目標は、「無理せず永く」だと思っている。

タモリさんが、「笑っていいとも」が世界最長の長寿番組としてギネスブックに載った時、「長く続ける秘訣は、『適当』」というようなことをおっしゃった、と聞いたことがあります。要するに、力まず自然体でできる、というのがポイントで、GAG公演もそういうスタンスで続けていければいいな、と。「ちょうどいい」感覚でできる範囲内で、無理せず永く。

一方で、ガレリア座なんかは、主宰のY氏のあくなき向上心で存続している団体。常に、「ここまで出来たのだから、さらにスケールアップ」と、継続的成長を目指していく。日本企業なんかもそうだね。成長なくして継続なし。そういう精神のおかげで、ガレリア座も日本最大級のオペラ・オペレッタ制作集団に成長できたし、日本企業も世界に冠たる地位を築き上げることができた。

でもね、時々疲れるんだよね。成長、とか、邁進、とか、ステップアップ、とかいう言葉にさ。いいじゃん、「維持」で、なんて思っちゃう。今の場所の心地よさを否定しないと前進はない、楽ばっかりしてないで、苦労してでも前進していかないと、という議論にも一理あるとは思うんだけどね。でも意外と、「常にこの場所を心地よくすること」というのは大変な努力が必要だったりするんです。そんなに楽な生き方ではないんじゃないかな、と思うんだよ。

コンスタントに長く続けるためには、きちんとお客様を集めないといけない。お客様の支持を常に得るためには、そのための努力を怠ってはいけない。よく言われる話ですが、老舗の「200年変わらない味」なんていうキャッチフレーズの裏には、単なる現状維持ではなくて、常に工夫と変革を続けていくたゆまぬ努力が隠れているもんです。

老舗の味にはまだまだ程遠いですが、お客様に常にご満足いただける水準を目指して、GAG公演、頑張りたいと思います。10月13日(月・祝)14:30、調布市文化会館「たづくり」8階にて、皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。